水曜日のダウンタウン「濱田祐太郎 箱の中身はなんだろな最強説」で障害とバラエティの垣根を軽く飛び越える

前にタブレットを買ったとき、これで音楽も映画もYOUTUBEも見れるので、もうテレビいらなくなりますよ、と接客されたが、まだテレビは必要そうだな!

「水曜日のダウンタウン」は盲目漫談家、濱田佑太郎にフィーチャーした企画「箱の中身はなんだろな最強説」。

以前にも、
「クイズ王が箱の中身~をやったら当てられるんじゃないか」
と検証企画をやっていた。
クイズから離れてリアクション芸披露の場になっている「箱の中身は何だろな」を、一回りして真剣にやってもらう企画だ。
この番組はバラエティを一通り見てきた人が作ってるし観てるから、当たり前の企画にもうひとひねり加えてくる。



濱田と勝負するのは歴代R-1ぐらんぷり優勝者の、アキラ100パーセント、ハリウッドザコシショウ、じゅんいちダビッドソン。
あらためて揃うとすげえ絵面。それぞれが、穴から手だけを突っ込んで箱の中身を当てる。

濱田「(スタジオの松本人志に)松ちゃん見てる~?」
松本「お前は俺を見たことないやろ」


1回戦で箱の中にあるのは皮をむいてない「タケノコ」
いきなり難易度の高い案件。これに濱田が30秒で正解。
ガッと手を入れる。日常でやってること。なんなら箱もいらない。最初の躊躇がない。

2回戦。箱の中にアキラが手を入れる。
最初がタケノコだったので、番組の構成としては、気持ち悪いものかと思ってリアクションとらせて実はプリンとか、もしくはヘビとかが来てもおかしくない。手を入れる段階でビクビクしつつ、中身は電動ヒゲ剃り。
「リモコン?」
いい所までいくけど、これも濱田の完勝。

3回戦の相手はハリウッドザコシショウ。
箱の中にいるのはイグアナ。個人的には好きな非常に興味ある&飼ってみたい(飼育代を調べたこともある)生き物だが、
しっぽがヘビのようだし、顔もさわっただけでは難しいし、手だけで当てるのは超コワイ。かつ至難の技。
これに、ザコシショウは喚きながらも正解。

続いて濱田が箱に手を入れる。躊躇なくさわる。
だが、答えが出ない。
ガッツリ触っている。どんな形の生き物かもわかっている。
なのに「イグアナ」が出ないのだ。イグアナを見たことがないから。


「見える人」は、爬虫類や両生類の姿にドキッっとする。記憶に残る。
けど、見た目情報のない濱田に、たとえばネコとトカゲの差を聞いたらどうなるんだろう。

身体の硬さや動きの速さとか、「見える人」と違う情報でネコとトカゲの差を認識しているんじゃないか。
猫の方がひっかく、危険な生き物と認識してもおかしくない。
ていうか、あの人にとってヘビ、怖いのだろうか。

普段意識しないけど、
「知ってると思ってる物」の中には、普段使ってる物と、映像で知った気になったけど実物はよく知らないものがある。
盲目の人には、映像でなんとなく知った気になれる物は「知らないもの」なんだ。

濱田の「箱の中身は何だろな最強説」は、イグアナという「映像で見る機会はあるけど日常的に接したことのない物」を当てられず、説立証ならず。


イグアナが、もしヘビぐらい特徴があったら、この結果は出なかったかもしれない。しかし結果的にこのコーナー、説教臭さなしで
「見えない人は、世界を違う見方でとらえているんだ! もっとこの人たちのことを知りたい」と思える企画になっていた。

また、R-1ぐらんぷりで濱田祐太郎が「自己紹介」をすませた状態になっているので、スムーズにコーナーに入れたのも良かった。賞レースでチャンピオンになってもスターになれない実情はあるけど、面白い番組作りの土台にはなっている。
やっぱり、テレビは面白い。




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安田大サーカスが好きだ

安田大サーカスが好きだという人をあまり聞かないから、ちゃんと言っておきたい。


「ジ・アウトサイダー」で映画デビューした安田大サーカスのHIROが、朝のラジオに出演していた。

安田大サーカスは、「団長」が、「クロちゃん」「HIRO」デブキャラふたりを操縦しているトリオだったが、
ある日HIROは涙が出てくるほどの頭痛に襲われ、気が付いたら病院のベッドに縛り付けられていた。

脳出血。
HIROが意識を取り戻したときに見た光景は、
家族の涙、どんな過酷ロケでも弱音を吐かない団長の涙と、パチンコがいい感じだったのに連れてこられたクロちゃん。
少し判断が遅れたら、連絡したマネージャーが移動中ならアウトだった。

それまでの体重は180キロ。
相撲部屋でも体を思うように動かせないから食事を野菜スープだけにされたり、首周りの肉がじゃまで疲れるからしゃべれなかったという逸話の持ち主は、「団長を泣かせたくない」と生き方を変えることに決めた。

体重二桁になったHIROは、シュッとして話し方もおだやか。だけど目には怖さもある。
それまでマスコット的な存在が急に自分のことを喋りだしたことも含めて、ちょっと人を越えたような独特の雰囲気がある。
一方、クロちゃんも「水曜日のダウンタウン」で、掘っても掘っても出てくるゲス野郎っぷりを明かされて謎のブレイク中。


ベッドから意識が戻ったときのことを聞かれたHIROは、
「クロちゃんは、友人が生死の境にいてベッドに縛られているのに時計を気にしてた」という。
それだけでクロちゃんの「らしさ」炸裂で、やっぱあいつダメだヤベエ、と思うんだけど、

大事なのは「それでも3人は仲間割れしそうにない」ところだ。

クロちゃんはベッドに縛り付けられて意識不明の親友を見たあとでも、平然と食事制限したと嘘ツイートをする。
ツイートに嘘をまぜるのはあるけど、長年いっしょにいた親友の、その姿、生き方を見て抵抗なくツイートをしていたと思うとちょっと怖い。
生死の境にいるのに放っとかれてパチンコ。ふつうの友情なら断裂だ。

でも、HIROの口調に、クロちゃんを怒っている印象は受けなかった。
「ああいう人です」
菩薩みたいだった。このつながりは、家族に近い。困った末っ子のいる3兄弟。

そもそも本気でお笑いを目指していたわけでもない、出会うはずのなかった3人が、ひょんなことから一蓮托生。
HIROには講演や執筆の依頼も来るだろう。そのとき、ダメ人間代表のクロちゃんといるメリットは無くても「安田大サーカスのHIRO」だ。
「安田大サーカス」が名字で、名前が「HIRO」だ。

クロちゃんに生き方を変えてほしいわけじゃない。
まじめ3人になったら息が詰まる。
これからも、団長とHIROは説教して、クロちゃんは他人事みたいに聞き流して生きてほしい。
それぐらいの関係が想像できるトリオでいてほしい。



「若いころのメタルマックスさんはカッコ良かった」

メタルマックスの最新作が発売されたのに買ってない!
中学のころから大好きだった友人(シリーズ)を裏切ったような。
珍しく気が合った恋人を待ち合わせ場所に放置しているような。
そんな気分だ。

理由は「インパクト・ウインター」にはまりすぎて、
同じ「地球崩壊モノ」と少し距離を置きたい気分だから。
恋人みたいな比喩をしてしまった。

今メタルマックスさんと遊ぶと、崩壊後の世界でよく金による取引が成り立ってるな、とか考えてしまう。
インパクトさんは、金は使えず、植物の種か物々交換で取引する。
そういう変わった態度(システム)に最初戸惑ったけど素敵だったな…って。
恋人みたいな言い方をしてしまった。


若いころのメタルマックスさんはカッコ良かった。
右も左も同じような世界観のRPGばかりの中、俺らの味で一発かましてやらあ、メジャー路線に乗っかってやろう的な勢いがあった。

よくボス戦の音楽が人気あるって聞くけど、
いきなり強い奴と戦えるバランスとか、きれいにまとまってたまるか、ってゲーム全体が主張してる中であの短いループでサビオンリーみたいな音楽が来るから余計にいい。


世界崩壊モノに胸やけしてるだけじゃなくて、
今はもっと荒削りで小粒なゲームで溢れてるから、昔よりメタルマックスへの興味が薄れてるのか?
やっぱり若い子に興味が映ってしまうのか?
でも忘れてるわけじゃないからな。そこまで薄情な俺じゃないからな。買うよ。買う。



ファンですら失敗扱いにすることもある「4」のパッケージだが、
目が止まるというか、えっ、って思わせてくれるので正しいと思う。

だから何なんだ!「ねえ、AI 本当の事がしりたい」に脱力

「ねえ、AI 本当の事がしりたい」
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スマホのAI(たぶんSiri)になって、少年の疑問に答えていくゲームだ。
気になる同級生のこと、お父さんが抱えている隠し事のこと。
質問に答えながら、家族にまつわる真実に近づいていく。
本当のことに近づいていくことは、幸せなことなんだろうか…?
スマホのAIである自分にできることは質問に答えるだけ。見守るしかできない。



このタッチと説明で、切ない話を期待させてからの本編とのギャップ。

最初から最後まで脱力を重ねて「え?」「え?」「だから何だ!?」と崩れ落ちた。

無料アプリ界隈にはいろんなものを作る人がいるなあ…。



アドベンチャーというか、死んだと聞かされていたおじいちゃんにまつわる話を聞きながら、
途中でみんな「しり」のついた言葉をど忘れするので、Siriだけに「何しり」かを答えると、続きが読めるクイズゲームだ。
よくわからないでしょうが実際やっても謎だ。






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目の下にほくろがある人のことをなんていうのか、ど忘れしてしまった。
なんだったろう…?
さあ、最先端のAIになったプレイヤーは、この文字数で「しり」関係の言葉をつくろう。
何だろうなあ…。しり…目じり…ほくろ…






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「びじりなところ?」
このように、クイズに間違えても反応があるぞ。だから何なんだ!

AI視点であることは話に関係ないし、スマホのない場面でも平気でクイズが出てくる。
一発ネタにしてはちゃんとした手触りと、適当なような深刻なようなストーリーで「だから何だ」が加速していく。

つかみどころがなくてこれ単体では何とも言えないけど、この作者がどういう人で、何を考えているのかは気になってしまう。

たまに声を出すことは健康にいいらしいので、
「だから何だよ!」と声を出したくなった時にオススメだ。





下ネタともいえないような下ネタや、やわらかいタッチは朝倉世界一さんの作風を思い出させる。
こちらは本気でお薦めだ。

「ダメージ1」はわからんが、「気温1度」はわかる。「インパクト・ウインター」レビュー

昔流行った学園生活アドベンチャーでは、
「恋愛もせず平凡に卒業」がバッドエンド扱いになったりした。

こちらは、生きてさえいればいい。
「インパクト・ウインター」は荒廃した地球で、教会に避難した5人が30日を耐えるゲーム。

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非力なメンバーを代表して、外からアイテムを持ち帰るのがプレイヤーの役割だ。
チュートリアルは一気に説明されてわからんし(2週目だと理解できる)外は雪で真っ白だし途方にくれる。
その間も食料はなくなっていく。

寒さと疲れが想像できるのがつらい。
子供のころ、ドラクエで感動したとか、FFのセリフ良かったとか、キャラクターに共感した人はいても、
「残りHP1」になるたびにリアルな「ひん死」の人を想像して胸を痛めたりはしない。
「ダメージ10」が現実世界で何なのかもわからない。

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だけど、気温5度、たき火がいよいよ消えようとしている教会に閉じ込められて、水がなくて体力が落ちてきた。
これは想像できる!
「みんな震えてるんだ!状況を変えるには自分が動くしかない!」

と、ずんずかずんずか雪中行軍。
体力がどんどん落ちていく中で、雪に埋もれた建物を見つける。
廃墟探索のスリルと、大量のアイテムを見つけた瞬間がたまらない。

少ないバックパックに、水、薬、電子部品、スペースをとるけど何かありそうな本やレコード。
これらを持ち帰り、食ったり燃やしたりして命をつなぐ。

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料理が得意なウェンディには、食材を渡せば「仕事」ができる。
わずかに空腹をまぎらわせるだけの調味料が、スープやコーヒーになる。

サバイバル経験がある年寄りには、テントや狩りの仕方を教えてもらえる。
その中の会話で、動物を捕獲するコツを教えてくれたりして、「何やればいいのかさっぱり」のゲームに取っ掛かりができる。
「こういうこと?」
と慣れることが成長になる。

このゲームなんか深い! というか、深さが読めない。
「こうこうこうなっていて、こうするゲームです」
とあえて説明をしない分(単にチュートリアル下手な気もするが)自分で道を切り開いている感がする。

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高難易度「エキスパートモード」は1回死ぬと最初から。
天候が悪化すれば現在地を見失う可能性もあるし、どこで引き返すかの判断がより重要になる。
何も持ち帰れなければ全員が飢える。
それだけのリスクを負っての廃墟探索。

慣れてくると(慣れてないけど)
中継地点のテントで暖を取りつつ、マイナス60度の極限地帯から大切なものを取ってくるとか、危険なミッションで仲間の過去がわかってくる。

食料を消費する足手まといに見えたメンバーが、雪に埋もれた大切なものを渡すことで「人間」に見えてくる。

生きているだけでもハッピーエンド。
そのうえで、それぞれの趣味や仕事が、命をつなぐ。
食料を消費するだけの足手まといはいない。
ゲームそのものが人間賛歌だ。



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もしこのゲームがB級映画だったら邦題「冬将軍」。インパクト・ウインタープレイ3日目

久しぶりにガッツリはまって遊んでたから俺も飢えてきた。これがVRか。
救助まであと半月(ゲーム内時間)

放置された教会で飢えをしのぐメンバー。
娯楽のためにギターや絵画セットが欲しいけど材料があと一つ足りない。

このゲーム序盤からチュートリアルが不親切だけど、銃を手に入れて、L2でかまえて右スティックで狙いをつけて撃つところまでやっとわかった。これで狼を狩って飢えをしのげる!

食い物はなんとかなった。水だ。肝心なのは水。
雪に埋もれたスーパーマーケットを発見して、冷蔵庫見つけて、歓喜した直後に中が酒ばかりと知り、カギを開けようとしたら面倒な手順で作ったロックピックは極細ポッキーのように砕けた。ぐう~!
酒で水分補給はできるけど、二日酔いを起こして行動不能になったりする。


そういえば、今更ゲームの情報が出た。本当に急に配信が決まったのかな。
インパクトウインター情報

すごくわかりやすい。
白一色の光景、吹雪で「マイナス25度」の中を歩き回ってアイテムの管理をする、ひたすら過酷で地味に見えるから、情報やプレイ動画を先に見たら、買わなかったかもしれない。

まだ遭遇してないけど怖いのが「地図紛失」
同行したドローンが穴掘りや地図表示をしてくれるんだけど、嵐でドローンが飛ばされたり、バッテリーが切れる。
そうなったら、事前に埋めて置いた目印や、地球崩壊前のアナログ地図で教会まで帰らないといけない。

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この地図で帰れるかってね。クーポン券みたいなのあるけど、今はどの店舗も無人で持ち帰りフリー。
札束はたき火にくべて、わずかな暖を取るだけの材料。

だけど、今のゲームはオートマッピングが当たり前だけど、
昔のパソコン、ファミコン時代のRPGは説明書のこんな地図1枚で旅をしていたはずだ。

3Dダンジョンのゲームは「方眼紙」が必須で、自分で地図を作っていくことが醍醐味だったと聞く。

「これ書く暇があったらプレイしたい」インパクトウインター2日目

PS4「インパクト・ウインター」

最初の操作のもどかしさ、イベントの進行の面倒くささ、ロードもちょっと長いし、しょっちゅう地形にひっかかる。
はっきり言って完璧なタイプのゲームじゃない。

近未来の、雪に閉ざされた教会に避難している主人公たち。
そこに最新鋭のドローンみたいなのが届く。データを読み取ると、30日耐えれば救助がくると「推測される。」
確かな希望ではないのが重要だ。

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フィールドは常に氷点下。
かつて隕石の衝突で家族を亡くした主人公ジェイコブが、それでも外に出て雪に埋まった工場や公園をあさる。
何か行動をおこすたび、情報が更新されるのかボーナスで救助までのカウントが早まっていく。

メッセージを読んだり、アイテム探索が面倒なのにゲーム中の時間が止まらない。
休みなく、常にストレスを与え続けるシステムになっている。


睡眠で体力が回復している間ものどは乾いていく。
メンバーは絶望から口論を始め、気力をなくして弱気になっていく。

一面の雪景色で方向を見失うと、その間にもおばあさんが気力をなくしていくとか、そんな追い詰め方、マジかよと思う。
高難易度がウリのゲームでも、苦しむのは主人公ひとりで、快適に「なかったこと」にできるのに、もっといやらしいプレッシャーのかけかただ。

食料は奪われる、ケガする、感染症になる。
便利なGPSのマップだけじゃなくて、教会の方向を示す道しるべを設置することで「迷わない」ことが重要になる。
フィールドが一面雪であることや、広いことにちゃんと意味がある。

バッテリーがなくなってマップが使えなくなると、現在地が表示されない修学旅行のしおりみたいな地図しかない。
迷えば、教会に避難した仲間はゆっくり追い詰められていく。

ジリジリとストレスを与えられながら、なんとか氷に閉ざされた古雑誌や食料を見つける。
すると、気力をなくしていた仲間が、古新聞、音楽雑誌、たわいもないものをキッカケに、
かつて好きだったことについて話したり、新しいアイテムや設備を作り出す。
食料や水についで、ささいな娯楽が生きる希望になるシステム。

登場人物が役割を与えられたことで、緊張から一瞬だけ解放される。今まで味わったことのない感覚。

最初は取っつきにくい。
けど、今の感想は「これ書く暇があったらプレイしたい」この一言につきる。

「インパクトウインター」プレイ開始!

PS4「インパクト・ウインター」
雪に閉ざされた近未来の教会で、30日間救助を待つゲーム。かなりの衝撃作!

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主人公は老人や女性に代わって、雪の中を探索し、車や空き家の荷物ををあさって持ち帰る。
避難している仲間に水や食料の配分を決める。

雪の中を探索する間、次々と仲間たちが弱っていく報告が届く。
避難中の教会にはスカベンジャーが侵入し、抵抗した仲間がケガをする。

ジリジリ追い詰められた中で、まだ飲める水や缶詰が大量に見つかった喜び!
「これだけあれば生き延びられる!」

と同時に、役に立つかわからないアイテムも大量に見つかる。
バッテリーや金属片。
何を持ち帰り、何を諦めるか。
服は燃やして、たき火を絶やさないようにしないとみんなの体力が落ちていく。

食料を仲間に配分しながら、誰かが死ねば、残された人のひとりあたりの食料が増えて、助かる見込みが増えることを嫌でも理解する。

ゾクっとした。

このゲームの宣伝が控えられていたのは、今年は大雪で事故があったりしたせいと思うんだけど、相当いい。
特に、攻略情報は入れずにしばらく手探りでプレイしてみよう。

 のむらしんぼ「コロコロ創刊伝説 3巻」

コロコロコミック創刊からを語る「コロコロ創刊伝説」3巻。九州から2人の熱い男、MOO.念平と小林よしのり登場。



「真実の物語」といいつつ、小林よしのりがマンガを描くと熱でエアコンがきかなくなる。
ギャグ表現もあるが、その中に本当がある。
子供のころにふれたアレもアレも、大人が本気で作ったものだった! 過去の話だけど読者に懐しむ間を与えない。

行き詰まっていたのむらしんぼに何かが降り、ついに「セコい男だから描けるマンガ」つるピカハゲ丸が完成。
まともな大人はこのタイトルに到達できない!

好き嫌いは分かれるものの、自信とパワーに溢れた小林よしのりと、
周囲に支えられて苦しみながらもヒット作を生んだのむらしんぼ。
同時期に金持ちギャグと貧乏ギャグを連載していた2人。

おぼっちゃまくんはドラえもんに変わってコロコロの顔になる勢いで大爆発するが、わずか8ページのハゲ丸は分厚いコロコロに埋もれて、連載が始まったのに見つけてもらえない。
話数を重ねることに、1巻2話のアンケート結果に、なぜバンザイして喜んでいたのかわかる。

取材のために訪ねても、未来の話を始めてしまう小林よしのり。
つまり、コロコロ創刊伝説は小林には描けない。わしが天才だ、で終わってしまう。
過去を振り返りがちで他人をスゴイ!と思える男、のむらしんぼだから描ける。

ヒット作は簡単には作れないけど、「自分には無理」とやる前に諦めず、しつこくしつこく立ち上がれば、自分にしかできない役割が降ってくることもある。
作中の編集者が繰り返す。コロコロの子供向けマンガは、主人公のキャラが命と。
かっこ悪くても熱い主人公に読者は共感する。
この漫画も、コロコロの漫画だ。
主人公はのむらしんぼ自身だ。
天才ではない、還暦で家族に愛想をつかされた借金男がコロコロの主人公にふさわしくなっていく。だめな男が、自分だけにしかできないことに本気で挑み、過去のライバルたちの力を借りて大きな仕事に挑む。
それが、リアルタイムで現在の借金生活を変える!過去の話でありながら今の読者に元気を与え、ライブ感がある。
コロコロに限らず、子供時代に夢中になった何かがあれば楽しめるだろう。


「おぼっちゃまくん」1話目の表紙も出ているが、茶魔に次いで学校と教師がドンと出ている。
このマンガは友達の家にあったのを見た記憶しかないけど、そういえばスパルタ学園に転校生として登場する話だった!

悪ガキがケンカに明け暮れる「あまいぞ!男吾」が健全な香りがして、おぼっちゃまくんに苦情が殺到したのが面白い。大人が押し付けるスパルタ教育を、金で子供が破壊していく。パンクだ。良識をギャグで破壊する。

覚えているのは、ライバルが腕時計を自慢するくだり。
茶魔に張り合おうとする袋小路くんは、高級時計を両手両足につけている。
しかし、時計を持ってないと言われた茶魔は、合図をひとつ。
すると、お手伝いさんがさっと現れて、時刻を教えてくれる。
時計を持たなくても、合図ひとつでどこにでも現れて時間を正確に伝えるだけの、時計役が待機して24時間見守っているのだ!
高級車に乗って自慢するより、本物の金持ちは免許を持たず運転手を雇っているのと同じ!
高級ブランドもわからない、腕時計で得意げにすることが理解できない子供にも、どちらが格上かわかるのだ。

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デジタルイワシは生きている! PS4「ABZU」レビュー

3月にクリアしたゲームはこれ1つ!PS4ダウンロードソフト「ABZU」だ!
花びらになって各地に花吹雪を巻き起こす「フラウリー」、
ネットで繋がった誰かと砂漠を歩く「風の旅ビト」のスタッフが関わったダイビングゲーム。

どれも、美しい風景で魅せて、ストーリーはプレイヤーの想像にまかせる作風。フラウリーを初めてみたときは
「PS3で主人公が花びら1枚だと! こんなゲームありなのか」
と、少なくなるソフト数の中で、ゲームの新しい方向性を感じた。

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ゲームは、主人公のダイバーが目覚めるところから始まる。
海中に突っ伏しているところから目覚めるのだ。つまりサイボーグか、神か、死者で、普通の人間じゃない。
R2でもぐって、×で加速して、サンゴや魚とすれ違う。
魚につかまると、移動が速くなったり、イカはちゃんとスミをはいたり、それぞれの反応を見せてくれる。海は青と黒ばかりじゃない。黄色や緑のまぶしい海だ。

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文明もある。この世界では機械は「下向き三角形」でデザインされている。謎の警報装置のようなものが浮いてたり、ケーブルもよく見ると丸くない。
主人公のスーツも三角形がデザインされている…ということは、主人公はロボット?
だけどこいつ、瞑想する。場所によっては座禅を組んで、周囲の魚の視点に切り替えることができる。

一番テンションが上がったのは、スター性のあるクジラやダイオウイカよりも、イワシの群れに突っ込んだとき。
「フラウリー」で花吹雪がぶわっと巻き上がるところも綺麗だったけど、イワシ吹雪はもっと凄い。なんせ花びらと違って全匹生きてる。命がいっぱいだ。

どうせゲームキャラだから命は無い?
でも、プチプチは気軽に潰せるけど、ぬいぐるみの首ははねづらい。
命があるかどうかと、命を感じるのはまた別だ。

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ICOは2人で進むことが重要だったし、他もたいてい1人(プラス敵たち)で、孤独の中をしっとり味わいながら進んでいくイメージがある。
ABZUが他の多くの「雰囲気ゲー」と違うのは、命の数。
何も考えずに魚を眺めて音楽にひたるだけで安心感というか幸福感というか。
危害を加えるものはほとんどいない。画面中に命がいっぱい! いのちいのちいのち!の鮮やかさに圧倒される。

なのに、主人公は生きているのかすらわからない。少なくとも呼吸をする必要がないし、感情はなさそうだ。魚とたわむれて嬉しそうにしない。
途中で、やはり人間じゃないことがはっきりするシーンがあって、ちょっぴりの寂しさと、プレイする人によって自由な解釈が生まれる。海は命にあふれ淋しい。


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