ゲームシステムとストーリーが完璧に調和した「アンフィニッシュド・スワン」

DSC00038.jpg

母は、絵を描くのが好きだけど、完成させるのが苦手な人だった。
家には未完成の絵ばかりがあった。
母が死んだとき、モンローはたくさんの絵の中から、未完成の白鳥の絵を持って施設に入った。

PSプラスで無料配信中の「アンフィニッシュドスワン」。
未完成の白鳥に誘われた少年、モンローになって、主観視点で進行するゲーム。

オープニングが終わると、真っ白な空間に放り出される。
適当なボタンを押すと、黒い絵の具がまかれる。ペンキかな、インクかな?まあ絵の具としとこう。黒い絵の具をまく。
それによって、真っ白な空間に色が付いて、どこが壁でどこが足場かわかってくる。目印になった白鳥の足跡に誘われて、モンローの主観視点で進む。
かなり広いようだ。適当に塗り散らかしながら、足場を見つけては、また違う空間に出る。

DSC00039.jpg

ゲーム画面は、絵の具をまき散らした、描きかけの絵のようになる。
絵を完成させるまで描くのが苦手だった母の面影を追って、
プレイヤーが操る少年もまた画面を汚し、描きかけの絵を残すようにして進んでいく。

ストーリーとシステムが一致してて、これだけでもう、見事!天才的ゲームデザイン!

冒頭こそ真っ白だけど、この展開がずっと続くのはさすがに退屈かと思わせてから雰囲気を変える。敵を倒したりはしないで、軽い謎解きと、物語のページを探す軽い収集要素あり。

DSC00040.jpg

一部で操作しづらい場面もあるけど、白鳥に誘われたモンローは、夢のような幻覚のような絵本のような世界を旅して、最後にちゃんと「こうなりました」で物語が閉じる。

芸術的な空気を残して終わりじゃなくて、きちんとフィニッシュ。
考察の余地も残しながら、見事な着地。


制作は、このゲームのあとに「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」で、新たな主観視点ゲームの可能性を見せてくれるジャイアントスパロウ。
2作品とも、年単位の製作期間をかけた、3時間ほどで終わるゲーム。
あわせてプレイすると、この製作チームが次回作で何を見せてくれるのか、より一層ハードルを上げて待ってしまう。

にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム評論・レビューへ
にほんブログ村
関連記事

コメント


トラックバック

↑