ドキュメンタリー映画「くすぐり」 「くすぐり我慢大会」の真実を知ろうとする者に社会的な死が迫る。

NETFLIXで配信中のドキュメンタリー映画「くすぐり」

すごい奇妙なもの観た。
奇妙なものを観た…!


「くすぐり我慢」なる競技が存在する。
参加できるのは男性のみ。手足を固定されてこちょこちょされ、どれだけ我慢できたかネットにUPされる。
高額な賞金の出る「くすぐり我慢大会」まで行われている。

いかにも海外のバカなユーチューバーのノリだ。

この映画の監督であるニュージーランド在住の記者は、軽い気持ちで
「くすぐり我慢大会」に取材を申し込んだ。

ところが、主催者の女から強烈な罵倒メールが返ってくる。
他の参加者に話を聞こうとしても、みんな口を閉ざす。
なんだこれは?
競技のゆるさに比べて何かヘンだ。


やっとのことで取材に応じてくれる男性を見つけ出し、「くすぐり我慢大会」の裏が語られる。

家族の闘病で貧しかった彼は、学生時代に「くすぐり我慢するだけで1000ドル!」の話を聞いてすぐ飛びついた。
撮影になって、始めて手足を拘束されると聞いて、「おかしい」とは思ったが、カメラの前で男たちにまたがられ、全身をくすぐられる様子がネットに上げられた。

軽い気持ちで参加して、後で動画削除を願うと、
脅迫、家族への暴露、職場への大量のメールや動画送信、裁判…徹底的に報復される。

若者向けのバカなイベントのふりをした「くすぐり我慢大会」は「屈強な男がくすぐられる様子フェチ」たちと繋がっていた。
大会の黒幕は莫大な資金を持ち、法律やコンピュータにも詳しい人物のようだ。

そして「くすぐりビジネス」は、正体を隠したまま貧しい地域の若者たちに向かっている。

くすぐり大会の真実を口にしたものは、社会的に死ぬ。
取材していた記者にも海外から弁護士軍団が訪れ、職場も圧力を受ける。
圧力に屈するか、黒幕の正体に迫ってカメラの前に引きずり出すか。


体のどのパーツにもフェチはいて、どのしぐさが好きって人も否定しないけど、
たとえば遊びのつもりで「踊ってみた」動画を、何年も性的なものとしてコレクションされていたとか、今後いくらでも増えそう。
ちょっとしたおふざけから、どんどん連なって出てくる奇妙な世界。

大人の感覚からすれば、バカなことやってるからだ、自業自得だろ、と思ってしまう。
だけど、よく自分の子供時代とかを思い出せば、公開されて嫌なものは絶対ある。残さなくて良かった奇行は絶対ある。
自分の世代なら、布団のなかで「何やってたんだ俺は~!」ってジタバタして終わりだけど、今はそれだけじゃ済まない。

自分含めネットに何か上げている人はもちろん、カメラを向けられた現代人みんな被害者になりうる。
ずっと見えない手でくすぐられているようだった。

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