クレイジージャーニー元日SP「NYの地下住人」感想

世界中のメディアがトランプの不動産を紹介している間、「その下」にカメラを潜らせた。

放送開始からちょうど2年の記念回!
2017年元日の「クレイジージャーニー」感想。

丸山ゴンザレス「ニューヨークの地下住人に取材」


「ゴンザレス回にハズレ無し」をまたしても証明した、強烈な後味の回だった。

よりによってトランプの保有する建物の地下に住む、ニューヨークの地下住人、
黒人女性「ダイアモンド」と、ホームレスのネットワークを通じて紹介してもらった「ミゲル」への取材。

特にミゲルの存在が、この回を忘れがたいものにしていた。

ごく普通の街中にある赤いドアを開けると、その中は別世界のようながらんとした空間になっている。
地下住人は隠れているどころか、普通に街中の「入ったことのないドア」が異世界の入り口になっていた。
そして躊躇なく入るゴンザレス。今までの地下潜入とはまた違う怖さ。他人の所有地だったら不意に襲われてもおかしくない。
奥の階段を降りると、足音を聞きつけたミゲルがすでに待ち構えていた。

そこで、警戒しているミゲルに対して、ゴンザレスが瞬時に相手の懐に飛びこむ!
立場も国籍も違うけど対等に接する。
彼らの生活に一瞬も嫌悪感を見せない。
一見無神経に見えて、抜群のコミニュケーション能力であっという間に打ち解ける。
気をよくしたミゲルはノリノリで自分の生活を案内してくれる。

ニューヨーク市民に聞いても、「知らない」「都市伝説だろう」とまで言われた地下住人。
「貧しい人がいる」とすら思われてない。ネズミや幽霊と同じ扱い。
そんなミゲルに突然、日本から来た親しげな訪問客。二度と忘れないだろう。

特に、マットレスに蚊帳を張った寝床を紹介してくれたとき、すぐ「入っていいですか?」と言い出すやり取りにはちょっと感動してしまった。
「俺の寝床に入ったのはお前が初めてだ」
ミゲルの嬉しそうな表情。


これまでのスラム取材では、広さや過酷さの圧倒的な映像で衝撃を与えてきたけど、
今回はミゲルひとりに絞った取材になった。

故郷を語りたがらなかったときの寂しげな表情といい、
「この人、16年こんな生活をしなきゃいけないような人なのか?」
と、別にミゲルが善人の証拠はないんだけど同情してしまう。

そして視聴者も、ちょっと失敗すれば彼らのような厳しい環境に突き落とされるかもしれない。
不景気や世界情勢から、どうしてもこんなことを考えてしまう。

アジア最大のスラムを観たときも、うわーっ、と圧倒されたけど、それはモニター越しの凄い映像に驚いただけ。むしろ自分は恵まれているんだなあ、と安心感もあった。
今回の映像は、どうも他人ごとで片付けられない苦味があった。
ミゲルは将来の自分かもしれない。


その後は別の地下住人がいると噂される下水道探索。
この下水道に流れるのがマジに汚水なんだよ!
お昼の番組なら絶対放送できないマジな汚水。こういう場面をぼかさない番組のスタイル!

悪臭たちこめる場所に慣れているゴンザレスが「臭い」と連呼し、それでも端っこの足場を頼りに進もうとする。
「臭い」のあとは普通引き返すんだけどな。
あまりの無茶に笑ってしまった。落ちたら放送事故どころじゃないぞ!


今回も、無事にスタジオにゴンザレスが生還しているのに緊迫感ある映像だった。
ただ、暗い通路を「ドラクエ風」と表現したり、単調な映像を演出で中和しようとしているのか、ややテロップが出しゃばっている気がした。
演出を最小限にしたゴンザレスのドキュメンタリー映画ができたら人気出そう。

番組後半は、ベースジャンパー久保さんのスペースネット挑戦。地下から空へ。

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