続きが出るまでずっと蛸を眺めて待とう「プリニウス」3巻


書店で見かけたら何も考えずにレジへ持っていく漫画のひとつ、プリニウスの3巻が出ました。
「テルマエ・ロマエ」でブレイクしたヤマザキマリと、とり・みきによる合作漫画です。

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「プリニウスの博物誌」という後世に多大な影響を与えた本を元に、プリニウスという人物を想像し、古代ローマの街並みや人間模様を描いていく…という漫画。

プリニウス様の博学っぷりとその発言。
ざらっとしたヤマザキマリのタッチの後に、突然現れるとり・みきの異常なくらい書き込まれた動植物と圧倒的な背景。
人間同士のかかわりが中心でちょっと期待していたものとは違う気がした2巻と違って、

うおお!半年以上待ってて良かった!

と思える新刊だった。
2巻では皇帝ネロの苦悩とか書記と謎の美女の出会いとか、ドラマの始まりを予感させる展開だったんだけど、それよりもプリニウス様の自信たっぷりに語られる知識の数々と、ひとコマだけ浮いてるような書き込みの動物たちが魅力。

3巻ではネコから始まり、タコ、イカ、ゾウ、ユニコーンなどサービスシーンが次々と出てくる。
そのたびに、
誰にも求められてないのに野次馬たちに大ダコ情報を語りだすプリニウス様、
ユニコーンが処女にしかなつかないことから処女の力を語りだすプリニウス様、
めったに泣かない赤ちゃんを見つめただけでなぜかすぐ泣かれるプリニウス様、
頭の薄い部下に、別に気にしていないのに奇怪なハゲ療法をすすめるプリニウス様など、
我々の見たかったシーンがたくさん出てくる。

ただ、前と比べて恰幅の良かったプリニウス様がちょっと痩せた気がするのが残念だ。
並行して連載しているスティーブジョブズの遺伝子がちょっと入ってるような…

帯に書いてある文句は
「歴史を動かす、絶世の美女の甘い罠――。」
普通の漫画ならそっちの方が見どころだろうけど、個人的には
「頭が壺5個ぶん、絶世の蛸の水揚げ――。」
の方がこの話の魅力だと思う。自分の見たかったものがちゃんと見れたので嬉しい。そして続きは来春慣行予定。



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