次にブレイクしそうな漫画「A子さんの恋人」をもっとほめていきたい。

近藤聡乃「A子さんの恋人」


A子さんの恋人 1巻 (ビームコミックス)

特にストーリーは気にならないんだけど、印象に残る場面と、古いようで逆に新しい絵柄がくせになって、何度も適当にページをめくっている。

A子にはA太郎とA君という二人の彼氏がいて、二人とも別れたような別れてないような変な距離感のまま暮らしている。
なのに、どっちかというと遊ばれている感じのするのはA子の方で、二人の男はそれぞれ意地悪にA子があたふたする様子を一歩引いて見ている。


アメリカ人のA太郎との出会いは衝撃的。
アメリカに半年暮らしていても英語が下手なA子に英語でたっぷり嫌味を言ったあと、
「日本語しゃべれないくせにって思ってるかもしれないけど、日本語くらい話せるから
と急に日本語で言い放つ。
「義務教育で英語習ったんだろう?」
アメリカに来て何かやった気になってぼんやりしてるだけで、どうせやりたいことも語学も本気でやってないんじゃないの?と、初対面の日本人女性に思い切り性格の悪いところを見せる。
日本人をほめるバラエティー番組で「スバラシーです!」とか言ってる欧米人とは違う、憧れだけでニューヨークに来ちゃったジャパニーズガールに斜め上から冷や水をぶっかける彼の態度はリアルだ。


日本人の彼氏のA太郎はいつも爽やかで笑顔の人気者。
誰にでもとりいって距離を縮める達人。
A子の母親に偶然あったときも、わざわざスタバへ案内してメニューの注文の仕方を教えて、すっかり気に入られてしまって、家族から先に味方につけるという、すごく機転のきくストーカーみたいなことをする。
彼女の母親が「ダイエット中だから」と遠回しに遠慮しても「半分こしましょう」なんてニコニコしながら言ってしまう。
作り笑いの中にときどき悪い一面が出てきて怖い。


性格の悪いようでそうでもないアメリカ人と、性格のいいようで腹黒い日本人、
地味なA子がなぜか二人の高スペック男子に気に入られている夢のような状態なのに、どうすればいいのか結論は先延ばし先延ばし。

読者によってどの登場人物に共感するかは違うし、読者によってどこが印象的だったかも違うであろう、自由な読み方を許してくれるマンガ。
小説ともエッセイとも違う、今のところ今年いちばんの掘り出し物かなー。あんまり期待値を上げて読むと良くないけど、ちょっと変わった者好きな方に。
恋人と変人って字は似てるね。
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コメント

#-

Kindleで出たときに買うことにします。
アメリカ、日本どっちもA太郎になってますよ。
もしかするとそういうややこしい話?

2015年06月26日(金) 08時31分 | URL | 編集

南里(みなみざと) #-

Re: タイトルなし

> Kindleで出たときに買うことにします。
> アメリカ、日本どっちもA太郎になってますよ。
> もしかするとそういうややこしい話?

間違えた!ややこしくない話。

2015年06月26日(金) 12時13分 | URL | 編集

#-

ややこしくないなら、やはり買います!
ありがとうございます!

2015年06月27日(土) 23時30分 | URL | 編集

南里(みなみざと) #-

Re: タイトルなし

> ややこしくないなら、やはり買います!
> ありがとうございます!

僕が恋愛マンガ読みなれてないから新鮮だっただけかもしれないからね!
面白ければラッキーぐらいの気持ちでね!

2015年06月28日(日) 00時54分 | URL | 編集


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