「米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす」 米国人に冷やしうどんを薦められる夏

「英国一家、日本を食べる」のヒットで、本屋の隣同士にこんな感じで並んでいるかもしれない。


米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす

「表紙が浮世絵っぽい」という点だけは英国一家をまねた匂いがするけど、西洋人が食文化を通して日本を紹介するというコンセプトが似ているだけで、全く無関係。

「英国一家」は日本中を旅して、各地で一番いいものを食べ、有名人と会ったりしているので話題性はある。
「米国人一家」は夏の東京で狭いアパートを借りて生活して、東京が大好きだけど不便なこともあるときちんと書いてあるし、美味しかったと熱心に紹介されているのが、はなまるうどんの夏季限定冷やし青唐しょうゆうどん。
(伊集院光さんが熱心におすすめしていたメニューでもある)
他には銀だこ、ハイチュウなど、庶民的読者にも手に入りやすい。

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娘のアイリスちゃんは好き嫌いもなく、魚の骨を揚げた骨せんべいが好きという通好みの味覚を持った子供で、この子のおかげで周囲の日本人が親切に接してくれる場面もあってほほえましい。

欧米人は「はじめてのおつかい」を観ると子供の虐待だと言い出す…
なんて話を聞いたことがあるけど、この本の作者は、あの番組こそ日本の素晴らしさが現れていると、影響を受けてアイリスちゃんに「はじめてのおつかい」を日本でさせてしまう。またその期待にちゃんと応えるのが偉い。

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きつねうどんの「おあげ」の説明なんて、日本で出版される予定のなかった本だから、正直いい加減な仕事でもばれないだろうに、本当に几帳面に調べて書いてある。
料理関連の本で、パチンコのうるささと換金システムについて丁寧に教えられるとは思わなかった。
チーズスナックの「チーザ」に、チーズの配合率が大きく書かれているのは、高級チョコのカカオの割合が書かれているのを意識したのかもしれない、と気づくなど観察力も鋭い。

意外なところでは、最も日本らしいチェーン店としてモスバーガーの名前をあげたりアイスのハーゲンダッツに驚く場面もある。

以前よそのブログで、「アメリカだとハーゲンダッツは安い。日本人は騙されている」
というコメントを読んだんだけど、アメリカのハーゲンダッツは日本の物と似て非なるもので、外側のサクサク部分が「本当にクリスピー」なのは驚くべきことらしい。
体験してみないとわからないことはたくさんある。

「英国一家」の人気に便乗して出てきたような印象を持ってしまいそうなのに、どちらかというと米国人一家のほうが「本当の日本」を描いているように思えるのが面白い。
何の偏見もなく読み比べたらこちらの方に好感を持つ人が多そう。
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