島本和彦「熱血時代」レビュー書きました

明日から忙しい日が続くので、なにかエネルギーになりそうな物を読まなければ…ということでこの一冊。
熱血ギャグ漫画家島本和彦の30周年記念本。

ミュージシャンが移籍するときに出す「とりあえずベスト版」じゃなくて、しっかり当時の編集者などが関わって作った満足いく一冊だった。
リンク先でもあんまり内容について書かれてなかったので、極力情報を優先して冷静に。
参考になったという方もいるようで嬉しい。


この中に、島本和彦の低迷期を脱出するキッカケになった「逆境ナイン」という作品があるんだけど、こいつは久しぶりに読んでもヤバイ。面白いとか上手いとかじゃなくて、ただヤバイとしか言いようがない。
作者が精神的に追い詰められて、部屋をムチャクチャにしたかったけどできないので主人公にやらせたら、それまで登場しなかった主人公の父親が出てきて話が進んでいった…なんてエピソードがある。
追い詰められた人間の咆哮だ。
実は続編にあたる「ゲキトウ」というコミックが一巻だけ出ているけど、こっちでは主人公が大人になっていて、逆境ナインのような異常なテンションは無くなっていた。

そして80年代のサブカル界を描いた自伝「アオイホノオ」。
僕は「偉い人が振り返る、若いころの貧乏生活」系エッセイが好きでよく読んでいたので、ちょっと過大評価になってるかもしれないけど、
初期の「炎の転校生」中期の「逆境ナイン」そして「アオイホノオ」と続く、島本和彦の新たなる代表作だと思っている。もうとっくに有名だけど、更に更に評価されていいと思うんだ。
熱血時代のインタビューによると、アオイホノオは今折り返し地点に入ったところで、主人公が下宿を出たところで終わるそうだ。
残念だけど、単行本10巻以上続いただけでこの人にとっては稀にみる長期連載だし、途中で話が進まなくなるよりずっといい。ダラダラ続けても許されるキャリアを持ちながら、スパッと終わって次を始めるからカッコいいんだ、と自分に言い聞かせる。
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