FC2ブログ

スクエニ新作「the quiet man」に漂う過去のゲームの香り。あのころのスクウェアの香り

DrHE7exU8AAR5Ty.jpg
やられると、たまに姫様が面白い顔をして生き返らせてくれて得した気分になる。

PS4のダウンロード専用ゲーム「The quiet man」をクリア。
無音の映画を眺めるだけのような実写パートと、直接操作する格闘パートで進行していき、後日アップデートでセリフが明らかになる意欲作だ。

ストーリーはよくわからなくていいんだけど、肝心のアクションも、チュートリアルで文字を使わない縛りのためよくわからない。
この、昔のスクウェアの「独りよがり感」!懐かしい!まだこういうゲーム作れるのか!そして何食わぬ顔で配信できるのか!
ゲームの作り方が定まってなくて試行錯誤していた、プレステ1、2の時代を思い出す。


ストーリーは、鳥の仮面をかぶった男にさらわれた幼なじみの「歌姫」を、耳の聞こえない男が救い出す…。
といったふうに推測できる。
耳の聞こえない人が歌姫に惹かれているのは、他人と違って歌以外の、人間的な面での魅力を感じ取っているからだろうか。

ところどころに過去のFF、特にPSクラシックにもスマブラにも参加できない「ファイナルファンタジー8」っぽい要素が散りばめられているのは何だろう。

DrG0xmCUUAU9Bf6.jpg

髪の長い、革ジャン、無口な男がヒロインに振り回され、悲劇に遭って叫ぶ。
このへんはいかにもFFっぽい。

ヒロインの「歌姫」設定も、FFが一時期、作品ごとに印象的な女性シンガーを取り上げてテーマソングを歌わせていたのを思い出す。
また「お姫さま」を助けることは、古典的なゲームへのオマージュにも思える。

実写映像と、アクションシーンのクオリティに差があるところは、
ムービーと操作できるシーンが別物だった初代プレステ時代のゲームっぽい。

コツは、ムービーの緻密な印象を頭に叩き込んで、ポリゴンモデルの荒い箇所からはできるだけ目をそらすこと。
自分からフィルターをかけていく。
すると、ゲームが終わったあとに、本物よりきれいなモデルを動かしていたように錯覚する。
粗を探すのではなく、自分から好意的に見ていく当時のゲームの遊び方を今に再現している。
DrG0wezU8AEZV9t.jpg

中盤からは「33」なるギャング集団(?)に誘われ、歌姫をさらった敵のアジトに乗り込む。
悪のたまり場なのに、なぜか並ぶレトロゲーム機は、ゲーセンが元気だった時代の象徴だ。

33という数字を調べてみると、今年はファミコンの「スーパーマリオブラザーズ」33周年。
黒と緑のギャングはザコ敵。無論「XBOX」カラー。
このギャング集団は、過去の栄光にすがるライバルゲーム会社の隠喩とでもいうのだろうか…?
彼らを蹴とばし、ときに相手の力を利用して叩きのめす。

極めつけは、火事になった建物から逃げ出すシーン。
ファイナルファンタジーシリーズは、焼け落ちる建物から逃げ出すシーンがお約束だ。
FFがもう一度映画化したらこんなふうになるだろう。

DrG0vg3VYAEM2Ij.jpg

問題は、最も印象的な「鳥のマスク」。
なぜ鳥なのか。
鳥の骨。赤い鳥のマーク。
もしかして、死して炎の中で生きるフェニックスをイメージしているのか。

過酷な世界で生きるため、主人公はクライマックスで、あえてフェニックス(エニックス)と一体化することを選ぶが、マスクの下には不器用で情熱的な精神を隠している。


「the quiet man」の、最新ゲームの割には不親切で爽快感に欠ける戦闘。
かっこよく見せようとして滑っているような絵作り。
一見うまくないように見える。
だが、すべて、ちょっと昔のスクウェアの感じを再現するため、わざとやってたとしたらどうだろう。

ミュージシャンがあえて今レコードを出すような、なんていうか、こう、よく言えば初期衝動?
ざらついた手触り、荒さやバグを残して、思いつきみたいなアイデアも入れて、
「よくできたゲームばかりじゃない、こういう面白さもあったよね?」って思い出させることが目的だったら。

クワイエットマン(声なきスクエニ社員)は叫んでいる。
どうだ、このゲームの荒削りさ!
PSクラシックを買ってないのに、あのころに戻ったようだろう?
俺たちはまだ、荒削りで、ワクワクさせるゲームを作れる。今後も期待してもらっていいぞ!

スクウェア黄金期を知るゲームファンに向けて忍ばせた、声なきメッセージ。
俺にはちゃんと届いたぞ。
関連記事

コメント

ぽん #-

強引すぎてわろたん!

2018年11月07日(水) 03時03分 | URL | 編集


トラックバック

↑