デジタルイワシは生きている! PS4「ABZU」レビュー

3月にクリアしたゲームはこれ1つ!PS4ダウンロードソフト「ABZU」だ!
花びらになって各地に花吹雪を巻き起こす「フラウリー」、
ネットで繋がった誰かと砂漠を歩く「風の旅ビト」のスタッフが関わったダイビングゲーム。

どれも、美しい風景で魅せて、ストーリーはプレイヤーの想像にまかせる作風。フラウリーを初めてみたときは
「PS3で主人公が花びら1枚だと! こんなゲームありなのか」
と、少なくなるソフト数の中で、ゲームの新しい方向性を感じた。

DZiPouzVwAAIvuG.jpg

ゲームは、主人公のダイバーが目覚めるところから始まる。
海中に突っ伏しているところから目覚めるのだ。つまりサイボーグか、神か、死者で、普通の人間じゃない。
R2でもぐって、×で加速して、サンゴや魚とすれ違う。
魚につかまると、移動が速くなったり、イカはちゃんとスミをはいたり、それぞれの反応を見せてくれる。海は青と黒ばかりじゃない。黄色や緑のまぶしい海だ。

DZiPq_kUQAA8bTY.jpg

文明もある。この世界では機械は「下向き三角形」でデザインされている。謎の警報装置のようなものが浮いてたり、ケーブルもよく見ると丸くない。
主人公のスーツも三角形がデザインされている…ということは、主人公はロボット?
だけどこいつ、瞑想する。場所によっては座禅を組んで、周囲の魚の視点に切り替えることができる。

一番テンションが上がったのは、スター性のあるクジラやダイオウイカよりも、イワシの群れに突っ込んだとき。
「フラウリー」で花吹雪がぶわっと巻き上がるところも綺麗だったけど、イワシ吹雪はもっと凄い。なんせ花びらと違って全匹生きてる。命がいっぱいだ。

どうせゲームキャラだから命は無い?
でも、プチプチは気軽に潰せるけど、ぬいぐるみの首ははねづらい。
命があるかどうかと、命を感じるのはまた別だ。

DZiPpa2VMAAQhkS.jpg

ICOは2人で進むことが重要だったし、他もたいてい1人(プラス敵たち)で、孤独の中をしっとり味わいながら進んでいくイメージがある。
ABZUが他の多くの「雰囲気ゲー」と違うのは、命の数。
何も考えずに魚を眺めて音楽にひたるだけで安心感というか幸福感というか。
危害を加えるものはほとんどいない。画面中に命がいっぱい! いのちいのちいのち!の鮮やかさに圧倒される。

なのに、主人公は生きているのかすらわからない。少なくとも呼吸をする必要がないし、感情はなさそうだ。魚とたわむれて嬉しそうにしない。
途中で、やはり人間じゃないことがはっきりするシーンがあって、ちょっぴりの寂しさと、プレイする人によって自由な解釈が生まれる。海は命にあふれ淋しい。


関連記事

コメント


トラックバック

↑