FC2ブログ

ゲーム専用機じゃなくて、スマホで遊ぶためにきっちり作ったホラーADV「怪異掲示板と7つのウワサ」


チャット形式というか、LINE風に会話で進行するホラーノベルだ。
「ノベル」か?「アドベンチャー」かな?
セリフが上に流れていくから、読み戻すときは下にスワイプして、ところどころ選択肢が出る程度のちょっとした読み物だけど、これが良い。

thumbnail_Screenshot_20180328-225932.jpg

ホラーアドベンチャーって、小説っぽく文章を読むものだと思ってたけど、「スマホラー」はこれでいいんじゃん!これ成立してる!正解だよ!

ストーリーは、高校の新聞部の3人が、書き込んだウワサが本当になる掲示板の真相を解決するというもの。
「下校中に後ろから足音がして、振り向いたら殺される…」的な、大昔からある学校ホラーの定番「7不思議」もの。プラス、スマホや掲示板などのアイテムを登場させてるわけ。

たとえば部員が別行動してスイーツを買うシーンでは、わざわざ場面を切り替えずに、
「画像添付中・・・」
と表示してから、
ドン!

thumbnail_Screenshot_20180329-020521.jpg


場面切り替えて店員との会話をダラダラ読ませるより一発でわかる。
昔からのノベルゲームの常識に縛られずに、画像でドン。これ正解でしょ。
「添付中…」に、怖い絵が急に出てきたらどうしよう、ってちょっと警戒してしまうけど、それも新鮮。

自分がこの手のゲームを作る側にまわったら、自分なりの文学的な文章を入れようとしたり、複雑な選択肢を入れようとして、
「そういうの求めてねーよ」って即消去されてしまう。

いきなり振動して電話がかかってくる演出も、一発ネタだけどスマホだから効果的。
自分はタブレットでやったのでビクッとはならなかったけど、スマホで怖い話を読んでる最中にそれをやられたら、忘れられんわ!
バイオ1の「窓からゾンビ犬」ぐらい心臓に悪い。

ゲーム機としては、スマホはゲーム専用機より不便。
「これがゲーム機に移植されて、ちゃんとしたコントローラで遊べればなあ」
と思うゲームも多い。
だけど「怪異掲示板」は逆に、ゲーム専用機に移植されたらつまらなくなる。

空き時間に遊ぶスマホの無料アプリには、どんな形式がいいかちゃんと考えて、キッチリ仕事をした感じ。
そういう職人魂。ちょっとオススメです。

怪異掲示板 ダウンロード

PSVR本体がいきなり世界同時1万円値引き!!


素朴な疑問なんだけど、こういうときって、ゲーム屋やリサイクルショップはどうしてるんだろう。事前にこっそり知らされてるのか。
初期型より軽く、イヤホンが内蔵されてちょっと取り回ししやすくなったPSVR34980円!

PSVRは買った当初は夢中だったし、1度は体験してみる価値はあると思う。

ただ、想像していたのと違う夢中だった。
周りにゲーム空間以外がなくて、ジャマなものが視界に入らないし、聞こえないのがいい!
家でゴロゴロDVDを観るのと、映画館に行って映画を観るのとの違い。
傑作は全身を衝撃が突き抜けるし、
駄作にも1対1で向き合わないといけない。

あとは、VR酔い。
「芸能人がPSVRを初体験!」
的な記事で、危険度の高いゲームのはずなのに全く酔いに触れてないと、う~ん、どうなのかなあ、って思う。

酔うと、不快というよりもちょっと悲しくなる(笑)
最先端の夢のゲーム機のはずなのに、子供のころ悩んだ酔いにまた苦しむのかよ!

レースのドライバーになったり宇宙を突き抜けたり、期待していたことはできず、皮肉にも固定画面の実写エロ動画は酔わないし、違法アップロードに強いのか急成長しているらしい。
PS2発売当初なかなか普及が進まず、有力コンテンツが「マトリックス」とエロDVDだったと聞くけど、ちょっと似ている。



にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

「THE超人様」がキン肉マン時空に飲み込まれていく

旧シリーズではやられ役だったキャラクターの30年越しの必殺技。
思いっきり後付けで足されていく設定、裏話!
今のキン肉マンは超面白い。日付が変わって更新されたとたんキャラ名がツイッターのトレンドにあがる。

新たな刺客として弱い超人をいたぶり続けた敵の前に、旧シリーズからほぼ30年ぶりにかつてのライバルたちが集まる。
正義超人をなめきった敵に対する、胸のすく展開の予感!


それとは別に、キン肉マンのスピンオフ「THE 超人様」も同じページで連載されている。
作者は「THE 3名様」の石原まこちん。
本編で活躍できなかった超人がファミレスでだべり続けて、本編の細かいツッコミ部分や小ネタをいじる。

これに出ていた、絶対に本編では活躍しないと思われていた「カナディアンマン」が最近本編にカムバックした。
しかも、善戦むなしく背骨をバキッといかれて死んでしまった。

主要キャラがいなくなった「THE 超人様」どうする!?
と思ったら、キン肉マン本編では死んだカナディアンマンが、「THE 超人様」ではコルセットを付けて登場した。
その回のタイトルは「細かいことは気にしない!」

「キン肉マン」本編にツッコミを入れる「超人様」が、本家のパワーと予測できない展開に振り回されて、ツッコミを入れられる側になってしまった。

週刊プレイボーイ キン肉マン連載ページはこちらから

あ、本編のみんなはカナディアンマンが死んだと思っているが、実はこっそり逃げてファミレスで長話していた…なら辻褄があうな。
理屈ではおかしい展開を読者が想像で埋める、この関係はプロレスの楽しみ方そっくりだ。
プロレスの漫画なんだなあ。

「ブラッドボーン」ヘムウィックの魔女、撃破!

一体何人の鎌持ったばあさんを刈ったことか。
何年ぶりに「経験値稼ぎ」をしたことか。かわいいスライムではなく、鎌持ったばあさんと銃持ったおじさんを相手に何往復したことか。
でもやっと一息ついた。おそらくガスコイン神父以上に苦労した
「ヘムウィックの魔女」撃破!

thumbnail_KIMG0017.jpg

日本生まれの娯楽作品の魔女って、8割は美少女だろうが!
なんでこんな魔女と付き合わなきゃいかんのじゃ!!と叫びつつ(本当は黙って)撃破!


「達成感」みたいな気持ちいい言葉じゃなくて、ちょっとマゾ的な喜びになっている。
ウワサ通りに、ウワサ以上に難しいゲームで、そろそろ他に行ってもいいと思うんだけど「これだ!」ってのがない。

ブラッドボーンというか、このシリーズ通してのジレンマ。
元々激ムズで、難しいこその達成感が売りのゲームなのに、あまりの完成度と、腕自慢が集まって攻略情報も集まったため、
「無名で簡単なゲーム」よりもクリアした人が多いし、中には、より縛りを加えてクリアする恐ろしいプレイヤーもいる。ゲームをやらなそうな年配の方や若い女性もクリアしているし、
「むしろこのシリーズをクリアするくらいは当たり前」的な空気ないですか?気のせい?疲れてるか?これこそ魔女の手口か?
「俺だけがこの強敵を倒した!」と思いづらくなってしまっている。



祝マンガ大賞2018 2位!「我らコンタクティ」は、さかなクンを讃え、嫉妬する話だ

マンガ大賞2018最終結果
大賞 板垣巴留「BEASTARS」(78pt)
2位 森田るい「我らコンタクティ」(68pt)

たまたま見つけて、たまたま手に取った「我らコンタクティ」読んだ直後にこの知らせを見た。大検討の2位!



退屈な会社生活をしているカナエは、小学校時代のさえない同級生かずきと出会う。

子供のころから友達がいなくて浮いていたかずきは、大人になった今、工場で働きながらスペースシャトルを作っている。
好きな映画を、宇宙で、宇宙人に向けて上映する計画の最中だという。
ちょうど会社をやめたいと思っていたカナエは、うまくいけば金になる話だと思ってかずきに近づく。

自分の好きな映画を、永遠に宇宙で上映し続ける、理解できないことへの情熱。
かずきは、言うならば「マツコの知らない世界」「TVチャンピオン」「タモリ倶楽部」のゲストに出てくる一般人だ。
金でも権力でもモテるためでもなく、私はこれをやりたい、これが好きだ、とガッチリ決まっている人。
子供のころはバカにしていたけど、大人になってふと見れば、あいつが実は一番幸せじゃないか!と気づく。あの手の人。

このマンガは、宇宙計画でも映画の話でもなく「さかなクン」の話だ。
やりたいことがあればいい。夢中になっている人は惨めに見えない。

途中でかずきの知り合いの女性は嫉妬し、ある行動に出る。
自分の店を持ち、金をわたしてくる男がいて、休日には買い物をして、
「これをすれば幸せになりそうなもの」を揃えたはずの人が、さえない工場勤務でひとりロケット作りをしているかずきに嫉妬するのだ。

thumbnail_KIMG0016.jpg

かずきは周囲をイラつかせ、嫉妬される。「幸せ」は苦労してつかみ取るはずなのに、あいつは始めから幸せだ。
かずきの存在は、幸せを見つけられない人からは「あってはならない」存在なのだ。

金が幸せの基準だったカナエは、
かずきを見て価値観がゆらぎ、「そちら側」の幸福を知る。
最終的に、安定してるけどダラダラ続く人生より、短くてもお金や地位に左右されない夢に身を投じる。

勢いで人生を台無しにしちゃった女かもしれないが、その時間は、楽しかった。連勤明けより給料日より楽しかった。

長編デビュー作らしい、いい感じの荒削りさと完成度で、みんなの手元に打ち上げられた全1巻。
ほどよいボリュームで読みやすい。

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村

ガスコイン神父、撃破

「ブラッドボーン」プレイ日記

序盤の強敵「ガスコイン神父」に、散々ひどい目にあわされ、もういいかなと思っていたブラッドボーン。
やけっぱちで投げた火炎瓶がヒット。
お前のような神父がいるか!どうだ!これで満足か!

thumbnail_KIMG0010.jpg

今日は闇夜で巨大な婆さんが巨大な焼きごてを持って追いかけてきた。野犬もいた。
引き返したら猟銃を持った爺さんが大勢いて四方八方から狙われた。野犬もいた。地獄じゃ。地獄。

ブラッドボーンって、あんまりストーリーの説明とかないの。
自分はなぜここで、何のために戦っているのか。辺りの会話からなんとなくわかる程度だから、
「なにも悪いことしてないのに、なんで巨大なババア(with野犬)に追いかけられてるんだよう」
とか思いながら遊んでいるし、自分の倍くらいある人さらいみたいな奴には怖すぎて笑ってしまって、もう何度やられたことか。



このゲームの敵の法則に気付いたんだけど、
「でかい奴は強い」
他のゲームって、意外とでかい奴のほうが弱点がハッキリしてたり、小さい奴が厄介だったりするけど、ブラッドボーンはでかい奴、硬そうな奴は単純に強い。
いかにも見た目で「オイラ強いっす」な奴がぬっと出てきた時は
「すいません!間違えました!」
って引き返す。スタコラ。

このゲームの敵は不思議。
強さでいったら他のゲームの敵と変わらない。

弾幕シューティングのボスなんて、もっと強いし自分の技量ではかなわない。
マリオシリーズのクッパだって同じくらいマリオの命を奪ってきてるはずなのに、ブラッドボーンの敵はもっと絶望感がある。
なんかゲームバランスに秘密がある。

よりによって新しく到達した場所が墓場なんだけど、大丈夫だろうか。いつやめてもおかしくない状況で、つらいつらい言いながら続けている。
なんか作り方に秘密がある。


にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

任天堂からこぼれ落ちたお絵かきゲーム「ネコの絵描きさん」ネコでもまたげる敷居の低さ!

お題にそって絵を描いて見せあう基本無料アプリ「ネコの絵描きさん」が楽しい!
太いペン一本、消しゴムなし。決められた中でみんなが何を描いたのか当てるゲーム。

「ネコのお弟子さん」が他のプレイヤーの描いた絵を持ってくるので、何の絵か当てる。
いくつか答えたら、自分が描く番だ。自分の絵を出品して、1日ほど時間をおくと評価がわかる。
「いいね!」をもらうほど高得点になる。正解率だけじゃなくて、人の目で絵をちゃんと評価される。
「放置ゲー」じゃなくて、待つ間に絵を見てもらってるから、ちゃんと待つ意味があるのがいい。

thumbnail_Screenshot_20180317-013621.jpg
クイズ形式になってるけど、だいたい文字数やヒントで答えはわかる。
答えを考えるより、人によってお題をどう処理したかが違うのが面白い。

「かくざとう」を描くにも、
コーヒーやお皿をさらりと脇に置いて表現している人がいれば、
でっかい四角の上にきったねえ字で「あ ま い」って書いた(たぶん)子供の絵もあった。

thumbnail_Screenshot_20180317-213208.jpg

難しいお題だと
「ますかっと」(1色なのでブドウと区別がつかない)
「たらんちゅら」(クモとの違いをどう表現するのか)
「ぴんち」(なにそれ)
とかを、なんとか描いた。ちゃんとどこかの誰かに伝わったかな?



作者のWAKENさん。ダウンロードもこちらから
元任天堂スタッフと紹介されてたけど、たしかに「エコノミシティ」の秘書は思いっきり見覚えがある。(ニンテンドースイッチに凱旋帰国したら話題になりそう)

DYcydAOU0AA6wlv.jpg

3DSで、友達同士で交換絵日記ができるソフトの案内役だったニッキーじゃないか!
ミーバースにお絵かきを投稿したり、クレーンで景品になっていたニッキー!
交換絵日記がいつの、どんな内容だったかだいぶ忘れてしまったけど、たしか使い方に問題のある人がいて、急に配信中止になった記憶が…。
さてはあれか。ニッキー、不遇時代にしずえ人気が高まるのを見て、秘書になって生まれ変わったか。天然を装ってやるときはやる女だと思ったが…と思ったらコノミさんという別人だった。

WiiUが思うように広まらず、描いたものを見せあえる「ミーバース」もなくなって、「絵心教室」みたいなゲームも最近見ない。
ニッキーの役割というか、「絵を描く」ゲームって、最近なくないか。
ゲーム機にタッチパネルが付いてて絵も描ける!とかで誰も驚かないし、
ニンテンドースイッチは、なんていうか、他の機種でも出ているガチなゲーマー向けタイトルか、直接友達と会って遊ぶタイトルが多いし。

「絵を描いて見せあう遊び」
今のゲーム機から切り捨てられた遊びを、元ゲーム会社の人が拾って形にしたのは、考えてみれば面白い話だなあと感心した。
感心したところで、ネコの絵描きさんの取っつきやすさと、シンプルな楽しさを前にすると忘れてしまうんだけど。



にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

題名だけのゲームレビュー「三人の海の男」


語ることがヤボなゲームがある。

絵、キャラクター、テキストを初めて知る喜びが大事なのに、内容を紹介することで初体験のよろこびを取り上げてしまう。ゲームを応援するどころか、迷っている人を「やった気」にさせて、購入熱を奪ってしまう。
そこで今回は新企画。
ゲームの内容にふれず、タイトルと概要だけで、買うまでをレビューします。

第一弾は3月14日に配信されたPS4ダウンロードソフト
「Burly Men at Sea:三人の海の男」1296円。
制作はBrain&Brain LLC  

DYNtjDYU0AEeh-e.jpg

まず目に飛び込むのは、タイトルの翻訳っぽさ!異国感!
荷物をかついで背中を向けているように見えるかい?正面向いてるんだぜ俺たち、な巨大あごひげ男たち。独特の色使いやタイトルのセンスが、海外のインディーズ出身だぜ!と主張しています。

異国情緒があると興味がわく、と同時に「日本語で遊べる? 移殖は無事?」と不安になりますが、概要で日本語化がきちんとされていることを明記。この一文があるかないかでだいぶ違う。
「TIME」誌で評価されたことの紹介や、サウンドトラックが同時配信されることもあり、
「音楽にも力を入れているということかな?」
と期待を持たせてくれます。

1日でもずれたら北欧かぶりだった配信日

3月14日という配信日は絶妙。
この頃のPS4ユーザーは、だいたいフリープレイの「ブラッドボーン」でガスコイン神父という人にぶっ殺されたり、またはぶっ殺されたり、あるいはぶっ殺されたりしているのです。

他にも「北斗が如く」、基本無料「フォートナイト」、懐かし系では「餓狼伝説2」。
殺伐としたガッツリ重めのタイトルが多く、他機種の情報もどっさり入って、ちょっとしんどくなってきた、味の違うものがほしい所なんです。
翌日の15日には、バイオレンスだが違うテイストの「シルバー事件」「進撃の巨人2」
何か軽いのを!ちょっと箸休めできるタイトルのものがあれば…!

このタイミングでの配信は絶妙としか言いようがない。
翌日には、和製RPGに影響を受けた北欧のゲーム会社の「earthlock」が発売。
「三人の海の男」も舞台が北欧。
1日遅れたらまさかの「北欧」かぶりだった。
変わったゲームにも目を光らせている人は「北欧」というワードだけで振り返ってしまう。

この日、このタイトル、このハードでないと見逃されていた。
予告をしないでぶらりとやってくる感じ、それ自体が海の男っぽい。
自分も海の男のように豪快に迷わず購入するのが正しい態度だと思い、購入。




にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム評論・レビューへ
にほんブログ村

R1ぐらんぷりの影響で「考える障害者」再読、ダクソを諦めた男が「ブラッドボーン」

新しいこと、できてません。
ちょっと忙しかっただけで休日をゴロゴロ寝てすごしてしまって、ああ情けねえ、子供のころかっこ悪いと思っていた大人の姿だ…と。

R1で盲目の芸人、濱田祐太郎が優勝したことでホーキング青山「考える障害者」再読。
この本の「タブーって何枚あるのかね」という言葉が大好き。



24時間テレビは放送のたびに偽善だなんだと言われるが、毒舌漫談のホーキング青山はむしろ、対抗するようなEテレの障害バラエティ「バリバラ」に言及する。

「感動ポルノ」で話題になったバリバラ。
障害者と笑いや性、などのテーマで、24時間テレビの感動路線に物申すような内容もあり、
たびたび「タブーを破った」と評される。

障害者が笑いをとる「S-1グランプリ」まで開催して、出演依頼はあったが、結局断ってしまった。
障害者と性、笑いなんて、20年前からずーーーっとやっているネタだから、今更な感じがしてがっかりするようだ。

車椅子で舞台に出て場を凍り付かせ、えげつない下ネタを言って、「タブーを破った!」と言われた。
テレビに出て辛口のコメントをすると「タブーを破った!」
本の中でエロ話を披露すると「タブーを破った!」
差別について発言すると「タブーを破った!」
タブーって何枚あるのかね。

「バリバラ」のS1グランプリは、発声に障害のある人が漫談をやって、プロの芸人が「障害があるのに人を楽しませようとしている」ことを評価した。
そういうとこ!障害者に遠慮してるじゃん!
本当に芸で評価するなら、発声しづらい人は漫談以外をやるか、他の戦略が必要だとアドバイスするはずだ。
アイドルを目指すブス、格闘家に憧れた病人、みんなそうしている。もしくは諦める。

障害者と笑いを結び付けたくらいで、いまだに「タブーを破った」と言われる。
20年以上前からそんなことやっているのに、まだその段階なのか。
盲目のミュージシャンは音で評価されるのに、足のないアスリートは記録を目指しているのに、障害のある芸人は面白いかどうかを評価してくれもしない。
「苦労しているのに人を楽しませようとする姿に感動した」じゃネエ!ウケたいんだ。

「タブーって何枚あるのかね」
このセリフは、笑い、諦め、怒り、自分への至らなさ、全てが含まれている。
この後に盲目の芸人が盲学校トークで受けるとは、思いもしなかったろう。

YOUTUBEでいくつか見たけど、濱田祐太郎と他の芸人の楽屋トークやいじり方は愛があって距離感が絶妙で大好き。ちい散歩以来たくさんの人が出演している「散歩もの」番組に、彼こそ出演するべきだろう。


PS4鬼ムズ系アクションRPGの「ブラッドボーン」をプレイ。
最初のボスを倒しただけでもうクリアしてしまったような感覚。

前にも「ダークソウル」をやって、途中で
「凄いのはわかった! おそらく挑戦し続ければ達成感があって絶賛したくなる! でも今はいいや…」
と止めてしまった。



ブラッドボーンはアクションの切れ味が増していて、基本は避けて斬るだけなのに、互いにダメージが多いので緊張感があるし、新しい場所を探索するときの楽しさはもう、たまらんものがある。

探索も戦闘も
「あと一歩踏み込むか、退くか」

危険地帯で好奇心だけで突っ込めば手痛いロスをするし、バトルの最中にも
「もう一撃当たればいけるんじゃね?」
と軽くゴリ押ししようとすると、一発で形勢逆転される。本当に一撃がでかいのに、絶妙なバランス。

基本は回復アイテムを目いっぱい持ってヒット&アウェイ。
それだけでいいのに、ダメージを喰らった直後にやり返せば体力を取り返せるシステムのおかげで、つい深追いしてしまう。

小手先の器用なプレイよりも、判断力と、相手の動作を見極める観察力、経験がものをいう感じ。他のアクションの難しさとは何か違う。このシリーズに影響を受けたゲームが国内外にいくつもあったけど、本家の格の違い!

アイテムにシルクハットみたいな紳士的なものがあって、ハンターはそういったものを使うことで人間であろうとした…的な説明があるのも深い。
ストーリーは語らなくてもいいんだよね。なんかすごい、と思わせる雰囲気作りだけして、より深く理解したい人だけ調べればいい。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

陶芸アプリ「let's create! Pottery(作ってみよう!陶器)」レビュー

ゲームを始めると、ステラおばさんなる人物から「いい趣味だ!」と、メールが届く。
各国のコレクターから
「ギリシャ陶器のキクラデスとミノアの壺のようなものを作ってほしい」
など、依頼と写真が送られてくる。

thumbnail_Screenshot_20180309-034321.jpg

「let's create! Pottery(作ってみよう!陶器)」は陶芸ゲームだ。
アンドロイドで450円だったが、機能を制限された無料バージョンもある。
配信はこちらから

さあ、いい趣味に没頭しよう。
指先で、タッチペンで、土をこねよう。
力の加減でぐにゃっと台無しになるシビアさはない。ぞんぶんにのばし、くぼませ、ふくらみを作る。かすかに鳥のさえずりが聞こえる。

thumbnail_Screenshot_20180309-032446.jpg

いい感じになった。窯に入れよう。光の「照り」やざらっとした感触まで想像できるバーチャル壺が焼きあがる。
このまま回して見るだけでうっとりするようなグラフィックだが、色を塗って、模様を付けると、さらに美しい。
コレクション、SNSで披露、ゲーム内で売却して柄や素材の購入ができる。

依頼人に写真通りの壺を送ってあげると、次々とケルト柄を愛する人や、アフリカの息吹を感じたい人など、依頼が増える。
適当に形を作って、柄をつけてあげるだけで楽しい。これはアステカ文明。

thumbnail_Screenshot_20180309-194637.jpg

陶芸って妙に渋いイメージか、焼きあがるたびに「こんなもの失敗作だ!パリーン!」の偏ったイメージもあるけど、このゲームでは最初から
「陶芸はいい趣味だ!」
と強調される。
リクエスト通りに作ってあげると
「なんて素晴らしい作品だ!コインを振り込みます!」
と返事が来る。作ることは楽しいことに決まってるじゃん、と当たり前に肯定してくれる。

余計な要素を入れてないぶん、グラフィックはかなり上質。タブレットの画面1枚隔てた向こう側に「ある」壺のさわり心地を想像できる。
すべすべ、てかてか、ざらざら。

制作会社の「インフィニティードリームス」の作品群を見てみると、普通のタワーディフェンスでキャラだけクレイアニメ風だったり、リアルな水の表現にこだわっていたり、ゲーム内のものの質感をウリにしているメーカーらしい。
そこを極めて陶芸に行きついたわけか。
デジタルなゲーム作り以前に粘土とか模型とかを作る楽しみと、手触りの喜びを知っているスタッフがいるんだと思う。



実際に3Dプリンターで、作った壺を指先サイズで出力できるようだ。
案内ページに入ると英語になるので詳しいことはわからないが、未来を感じる。

にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

「俺の料理」のクリオネが見えていなかった

勇者ああああ 3月16日まで

「勇者ああああ」のクイズ、クロスフェードが好きだ。
初期「有野課長」でおなじみの岐部さんが出てくるゲーム番組で、今回はプレステ1末期のゲームソフト6タイトルを
「プレステ2の発売前と後に分けよう」
という問題。

ゲーム好きでも一発でわかる人はまずいないが、
このゲーム、高校の友達のあいつんちにあったから何年ごろとか、そういう記憶をみんなで掘り起こしていくと、何となく発売日順になっていく。

ゲーム的には、たとえばシンプルシリーズの「THE すもう」は、ゲームになりやすい他のスポーツが出つくした後だろうから、発売日は後のほうじゃないかとか。
初期と末期のパッケージの厚みは違って、初期のプレステのゲームって厚いケースでガパッと開ける感じだったとか、ゲームをスコップにして周辺を語っていく。
レトロゲームが好きかどうかよりも、当時を体験したかどうかで好き嫌いが分かれそう。



「俺の料理」「ビブリボン」「せがれいじり」は名作怪作揃ったPSを象徴するようなゲームで、コンセプトの斬新さは当時ゲームをやった人なら多くが思い出せるはず。

「俺の料理」は当初どのゲームでも使わずにもてあましていた「右アナログスティック」に注目したゲームで、野心作として話題になることはあっても、今回の放送のように、クリオネが出てくるなんて取り上げかたは初めてだ。
今の時代に、初めてプレイしたから、クリオネが見えた。
「そういえば一時期クリオネ流行った!」
って、エアマックスやドジャーズの野茂みたいに盛り上がったわけじゃないから忘却の空であった。確かに今でいう「ダイオウグソクムシ」「ハシビロコウ」の席であいつはふよふよ浮いていた。
食事風景がエグイって「トリビアの泉」であったような。



あと、ゲーム好きならわかってもらえると思うんだけど、
初めてみるゲーム画面なのに「なんかスーファミっぽい」「なんかロクヨンでありそう」
って、専門知識はないのに、「なんか」わかる感じ、なんだろう。

ちゃんと考えれば、色や音やコンセプトで分けてるんだろうけど、
「なんか」わかるとしか言いようがないし、それ以上深く考えたことなかった。

僕としてはこのコーナーだけで1時間見れる。
当時は違和感がなかったゲーム中の流行語や、ギャルゲーのヒロインの服のセンスとか、今初めて見るからこそ気付く、美味しい部分。当時は嫌だったカックカクのポリゴンも、そろそろいい味として受け入れられそうな自分がいる。
初代マリオやロックマンみたいに、不朽の名作とは違う喰い方で味わえば、まだまだ味がある。語る場所はある。


あと、つくづく思うが、ハリウッドザコシショウのギャグは、ピン芸人チャンピオンなんてハードルを設定しないで不意にかましてもらうものだ。

3月7日の雑記:スマホアプリ業界では釣りとゴルフゲーが独自の進化をしていて浅く広い課金沼


タブレットを購入してスマホアプリ用ゲームが遊べるようになって一か月。
よくレアキャラをガチャで出すために数万使ったとか、その手の話を聞くし、自分もそうなるのかと思っていたけど、ならなかった。なれなかった。

ひとつ200~400円ぐらいのゲームをいくつも買ってしまう。パッケージで5800円払ったと思えば…って言い訳して。
これだけ楽しそうなものやコメント控えたくなるものがあるのに、目移りせず、ひとつのゲームに何万円、何百時間と費やせる人すごいよ。
俺なんかつい英語力がないと遊べないゲームに手を出しては「あっ無理だ、次」と買ってしまう。

任天堂ハードに移植されて遊びたいけどスルーしていた「グーの惑星」「リトルインフェルノ」がある!スイッチで配信予定の「RPGolf」がある!この浅く広い課金沼から出れる気がしない。

そういえば、家庭用ハードで絶滅の危機にある釣りやゴルフゲーも、アプリ業界では独自に進化して生き残っている。
魚を銃で獲るゲーム、横スクロールゴルフゲー、になって。

釣りを「魚との駆け引き」なんて優雅なものと考えず、狩りの一種としてとらえた「スーパーダイナマイトフィッシング」なんかタイトルで笑うし、延々と砂漠をボール打ちながら進んでいく「デザートゴルフ」、魚を釣り上げて勢いよくぶんまいて空中で射撃する「リディキュラスフィッシング」どれも素晴らしい。
古き良きポイントクリック式アドベンチャー「見失い島」なんてのも120円、ハル研究所のはたらくUFOも500円だよ。やー参った。

ディキュラスフィッシング動画

海外大手アニメサイト「クランチロール」、年間ベスト漫画に「ゴールデンカムイ」「弟の夫」をおさえ、あえて「レズ風俗レポ」を推した!

※今日の記事は個人的に調べただけなので、間違い、勘違いもあるかもしれん。

海外のアニメ配信サイト大手のCrunchyrollでは、毎年ベストアニメ、ベストキャラクターなどなどを選出している。
去年は「ユーリ!!!」の圧倒、今回は「僕のヒーローアカデミア」無双だった。

その中に「ベスト漫画」部門もある。2017年に翻訳出版された日本漫画のアカデミー賞。
ノミネート作品が

・ダンジョン飯
・昭和元禄落語心中
・弟の夫
・この世界の片隅に
・ゴールデンカムイ
・さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ



だったらしいんだけど、
濃くないですか?
明らかに「楽しかったからこれ」「売れたからこれ」ってチョイスじゃない。

超古参アニメファンサイトの管理人や、ジョジョやデビルマンを翻訳した経歴があったりの筋金入りオタク達がチョイスしたら、こうなったらしい。

受賞したのは永田カビ「さびしすぎてレズ風俗に生きましたレポ」。
何度もレビューするぐらい個人的には大ファンだけど、よくこれを推したな、と思う。

全部読んだわけじゃないけど、完成度では「ゴールデンカムイ」「弟の夫」ですよ。パラっと読んだだけでも、画力、ストーリー、題材、もうこれは絶対凄い、匠の技やで、と認めるしかないような。


批判覚悟で、あえて今年ベストはレズ風俗のやつにしましょうと押し通した選考員。何か考えがあったのだろうか。

ノミネート作品に共通するのは、作品に「日本」成分が強めに入っているなと。
ファンタジー世界のような「ダンジョン飯」だって、西洋の世界観がまわりまわって日本のグルメ漫画界と融合した、たらこスパゲティみたいなものだ。

漫画は日本で成長した、日本を知ることのできるメディア。
「日本人はジャッキーチェンしか知らないよ」みたいな欧米人に読ませたら、
「えっ、日本って、漫画ってこんななの?」
と驚かせるような。好き嫌いは分かれても、刺さった人は日本旅行や日本語の勉強を始めてしまうような尖った作品が並んでいるように感じた。


漫画には女子高生とバイオレンスが多い。それが悪いとは言わないけど。B級ホラー映画があってこそ名画も輝くけど。それでも書店のマンガコーナーに行くと胸やけしてしまう。

その中で「こういうマンガもある、こんな題材で描かれたのがあるんだぞ」と、
「漫画を知らない人」にドンと突きつけられる作品。
気晴らしに楽しく読めるだけじゃなく、「漫画」の地位を押し上げてくれるような作品。

「レズ風俗レポ」は、鬱、拒食、家庭環境、人に合わせられない性格など、問題を抱え込んでぼろぼろだった作者が、抑え込んでいた性への希求を描く漫画だ。
他ノミネート作品との違いは、エリートコースではない無名作家のエッセイであること。
発売にはSNSの後押しがあったこと。

生きづらさに圧し潰されている、無名の、個人の叫びが作品になる。
映画になりますか。簡単にはならないよ。重いよ。売れないよ。でも漫画ならできます。漫画がなかったら、この叫びは消えていました。
pixivって発表の場があって、SNSでこういうものも支持する流れがある。アジアで女性が性についてオープンに話しているのはイメージしづらいかもしれないけど、現代日本には、これを支持する風潮はあります。

作品の周囲のことも含めて、現代と漫画と日本をいちばん持っていたのが「レズ風俗」だろうとあえて、受賞させたんだと思う。話題性だけじゃなく、いろいろ考てのことだと思う。
(いきなりこれが出ちゃったから、作者がその後の展開に苦労しているのがつらいけど)
おめでとうございます。



にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

スタジオわさびの「ど根性はるちゃん」が好き

ダウンロード先
アンドロイド

ios

「ど根性はるちゃん」は、テキストをなくした、超動く脱出ゲームみたいな無料アプリ。
どこにも閉じ込められてないけどね!
わかりやすいように「脱出ゲーム」みたいなもんとしておこう。

Screenshot_20180228-213226.jpg

画面のどこかに隠れているボーイフレンドを見つけるために、あちこちタップ。そのたびに80年代アニメ風のリアクションがある。
昔のアニメ風のざらついた画質でみんな動いて、適当にタップするだけで何か反応がある。

「ここはカギがないと開かない」とか
「反応がない」とか、書かんでもわかるわって部分は文章にしない。
全部主人公のはるちゃんが「うーん?」って顔をするとか、アニメに置き換えている。すごい手間。

間違えた場所を調べるとカラスの群れにつつかれたり、カミナリおじさんに怒られたり、スキー場ではゴロゴロ転がって雪だるまになったりする。アニメに詳しくないのになぜか知ってるお約束の嵐。
最初から「これ、ずっとこのクオリティで続くの?」とうれしくなった。

このゲーム、僕をおもてなししてくれる、と思ったのだ。

脱出ゲームでストレスを感じるのは、凝った謎じゃなくてアイテムが小さくて見づらいだけで難易度を上げてたり、悩まされる量に対して「ご褒美」が少ない気がしたとき。

Screenshot_20180303-003336.jpg

だけど、このゲームでは、プレイヤーは1回タップしただけ。
それでゴミ箱をひっくり返しちゃって、レレレのおじさんみたいに掃除しているはるちゃん。もちろん足はシャカシャカ~ってなってるし、走ってるときはカタツムリみたいにぐるぐる~ってなる。
料理店でキノコ料理を食べると巨大化したり、水族館でタコと出くわすと、触手攻撃ではなくスミで真っ黒にされる。

この展開、全部知ってるぞ。 アニメ詳しくないけど、全部知ってる。見ててにやりとしちゃう展開を詰め込んでる。
詰め込んだぶんボリュームは控えめ。
基本無料だけど、有料でも携帯ゲームで600円ぐらいまでならもっと人気者になれそう。

にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

角幡唯介「極夜行」太陽が昇らない暗黒の北極圏を、「GPS禁止ルール」で旅するノンフィクション 

角幡唯介「極夜行」

3か月も太陽が昇らない暗黒の北極圏を、「GPS禁止ルール」で旅するノンフィクション。
極地探検本なのに精神的に「くる」一冊だった。



まず、世界がどこでもワンクリックで見れる時代に、冒険の意味って何? という問題がある。

地図の空白地に行って、世界の謎を解き明かし、危機と引き換えに生の実感を得る。そんな旅ができない。

そこで思いついた旅が「極地行」だ。
星で方角を確かめて、月明りで危険な動物や地形を見る。
ドライブやハイキングを想像するとわかるが、「GPS禁止」で、旅の難易度と不安が大幅に上がる。

「場所」としては経験済みでも、この日のために勉強した星の見方と、このために訓練した犬と旅することで、違う場所になる。
そして旅の終わりには、命を与えてくれる本物の太陽を見る。
人生観も変わるだろうし、コンセプトとして、読み物として、新しい。ネット普及後の探検本として完璧だろう!と思っていると、序盤から、闇の神の往復ビンタみたいな強烈ブリザードが、極地用テントを右に左に張り倒す。

いきなり不穏なムードで始まる旅。
明るい極地探検は慣れていた作者を、闇が押し潰す。
足元の氷が割れれば死。背後にクマがいても死。そもそも方角がずれていれば死。
終わらない夜に、
「自分は本当に正しい方角に進んでいるのか?」と嫌でも考え始めてしまう。

立っている場所が「下り坂」か「上り」かすらわからなくなる。
感覚のない、死後の世界。
孤独を癒して、危険を知らせてくれるのは犬だけだ。

星の導きだけを頼りに歩いていると、星々が女や男に思えてくる。
人はなぜ、意味のない星の並びを「星座」に見立ててストーリーを作ったのか。都会ではわかりようもなかった。


途中で、心をへし折られるような出来事が連続し、食料も少なくなった作者に判断が求められる。
予定通り北上か、いったん下がるか。
北は麝香牛やウサギの生息地帯のはずだ。狩りをすれば食料になる。

問題は、月光だけで、牛を仕留める射程範囲に入れるかどうか。

目くろみがはずれた場合、旅のパートナーで、必死でソリを引いてくれている犬を食うことになる。

犬をなでて、狼のような体がしぼんでいることに涙しながら、
同時に「食えば生還はできる」と冷静に考える。
すでに作者は、人口の明かりや加工済み食品にあふれた国ではありえない発想と行動をしている。

今作では、文章がだんだんおかしくなっていくのが怖い。
元記者でガッチリ読み応えのある本を書く人だったのに、今回あきらかに比喩もおかしいし、突然過去の思い出語りを始めたり、奇声を上げて犬をビクっとさせたり、闇がどれだけストレスかがわかる。

未知の世界を探求することにこだわっていた作者は、「地図にのっている未知の世界」を歩いているのだ。




にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村
↑