PS4「KINGDOM:new lands」の導入部はどんなゲームよりも美しい

馬に乗った男(か女)が左から右へ、流れるように移動していく。
あわせて背景のタイトル「KINGDOM」のロゴが崩壊していく。
そのまま王様の幽霊に指示され、金貨を落とすと、その場にキャンプができる。

DSC00196.jpg

PS4で配信された「キングダム」導入部が美しすぎませんか。
王冠をかぶったキャラクターが走ってタイトルが崩れ落ちるワンカットだけで、主人公は崩壊した王国から逃げてきたのがわかる。
チュートリアル役が王様の幽霊だから、父だか祖先だかの霊に導かれて王国を再建しているんだ!とわかる。サブタイトルがニューランドだし。

DSC00197.jpg

毎回変化するマップで、操作は、左右移動と、コインを落とすぐらい。
何をするのか、どこに金を出すとどうなるのか、繰り返しで理解していく。
部下に弓矢を買ってやると、動物や敵を狩る(当たらん)
ハンマーを持った部下に、木や土を指示すると加工を始める。

細かいドット絵で拠点をチクチク広げるのも面白いけど、いきなり大ざっぱに進めても何とかなる。

今のところ、最初のマップはクリアできたんだけど、何の役に立つのかわからない建物や人がいっぱいいる。
ゲーム世界に放り出されて、ルールを理解すること自体が面白い。
ゲームオーバー条件?ゲームオーバーになったらわかる。
クリア条件?探索してたらなんとなくわかる。

ダークソウルなんかも同じだと思うけど、適度に不親切。
祭壇があったので、金を捧げたら光ったんだけど、これは、うむ。わからん。…おい、これ何?
調べればすぐ分かるんだろうけど、だんだん理解していくのがいい。この感覚、新鮮なようで懐かしい。

ところで、1月28日現在バグがあって、PS4のシステム言語設定が日本語だとセーブデータが削除されてしまう。英語にしないと進めない。
最小限の言葉しか使わないゲームなので、英語でも問題ないぞ。

にほんブログ村 ゲームブログへ
にほんブログ村

作中ゲームをあえて出さないことで原作再現したバラエティー版「カイジ」

俺も気づいてた!
「限定ジャンケンって実際にやるとつまんないのでは…」
って気付いてた!

PSVRの「鉄骨渡り」を見て、
「これ、本当は安全って意識をぶっとばすぐらい迫力がないとダメなんだ」
って気付いてた!

「カイジ」を再現するのに、作中ゲームをそのままやってもダメなんじゃ…って気付いてた!



借金を抱えた参加者を募って、原作の「世界観を」再現したバラエティー版「カイジ」。
全く期待してなかったのに面白かった。

原作の醍醐味って、ゲーム自体は単純なんだけど、極限状態に追い込まれることで、いろいろ考察が始まって、何気ないヒントから解放をひらめくカタルシス!
ゲーム自体は単純だけど実は深いルールに潜っていく感じ。
だけど実際に一回勝負で作中のゲームをやっても、あんな盛り上がる展開にはならないよね。


そこでバラエティ版カイジ。
いきなり命綱無しで「鉄骨渡り」再現。
下にクッション的な用意はしているんだけど、夜だから見えない。安全な奈落。
初見ならエグい場面も「これ原作再現だから!」と理由付けをして、一般人にやらせることができた。

また、テレビだから絶対安全にしてくれてるはず、とスタートダッシュで行く奴、
それはわかっても踏み出せない方にわかれる。
バンジージャンプで最初に考えちゃうと行けなくなるのと同じだ。

敗北しても損のない「芸人枠」があることに、観る前はどうかと思ったんだけど、
芸人さんたちは「これはテレビで絶対無理」と知っていたから、
「マジで!?えっ、マジでか!!」
って、作り手の正気を疑うように叫んでいて、みんな背中を押せそうで押せなくて。

それら全てが原作っぽくて、この時点でもう、成功!
叫びと参加者の表情は、ある意味実写やアニメも越えて、初めて完全に原作を再現してる気がした。
鉄骨の長さ。幅。何度も何度も黒服がテストして、ひどい目にあった末に決めたんでしょう。ご苦労様です。実際にやるとカニ歩きになるんだな。





地下生活再現パートで、
「あ、これやるんだ」
と軽く笑いも入れて、最後のペリカすごろく。

途中に「誰か一人を指定して戻す」コマがあって、
「100万出すから」「じゃあ200万」と、自然に交渉が始まった瞬間、まさにざわっ…とした。

イベントマスは「水を飲んだ量に応じて金がもらえる」
普通のバラエティならチープすぎるゲームだけど、これもエグい絵になってた。
外野から茶化してもルール違反じゃないけど、そこでカイジモノマネ芸人、躊躇!
集団生活を共にしての仲間意識か、反感を買うことで今後の仕事やゲーム進行に影響がでることを恐れたか、躊躇!


その後の生活が、どうなっていくかはわからない。
そもそも億単位の借金の人はどうすんだ問題もあったけど、これで知名度を上げたことが何かにつながるかもしれない。

序盤で脱落した借金芸人の岡野さんは、正月番組「レッドカーペット」で活躍して本業の笑いで成功をおさめた。
はずが、アキラ100%の失敗に全部話題をさらわれた。
「あらびき団」でもパチンコで負けたおじさんの一人コント。
年末年始3つも番組に出て全部チャンスをつかみそこねて、全部つながってる。


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

2017年を振り返りつつカズノコを食う


毎年、年末にはベスト本やベストゲームをまとめる記事をやってるんですが、
忙しいのでサボッてしまいました。
2017年はルーチンワークをこなしながら、他のみんなが次々とプロデビューしたり執筆活動の場を広げているのを眺める、ちくちくストレスのたまる日々だった。
さっき久しぶりに家族で集まってカズノコ食ったら回復した気もするんですが、新しいことに興味をもてなかったのは、今思えばちょいウツの症状にも似てるのでゆっくり休もう。本人に全く自覚がなかったのが怖い。

ベスト本はこちら。ホーキング青山「考える障害者」
非作家の本に快作が多かったけど、一人だけ別格の刀鍛冶にもらった刀を振るってるような切れ味だった。



マンガでは吉本浩二「淋しいのはアンタだけじゃない」全3巻。
こんなどうしようもない気持ちにさせて終わりやがって!
これ話題にもなってないだと、じゃあもうダメだ!何かしらんがダメだ!




ベストゲームは、みんなニンテンドースイッチのソフトをあげてますが、持ってないので…
まだ発売して1年たってないことに衝撃です。
2年ほど前は、スマホにおされて据え置き機のゲームがなくなるんじゃないかって話してたんだけど、携帯ゲーム機がなくなりそうだ。VITA,3DS,さすがに次が想像できない。

今年は何があったっけ…NEWみんゴルとかかなあ。
「ザ・サージ」はSF版ダークソウルのような作風で、最初のボスであきらめてしまいそう。



クドカン大河の主役で箱根駅伝の父、金栗四三「消えたオリンピック走者」


日本初のオリンピック選手(マラソン)
2019年大河ドラマ「いだてん」の登場人物(監督は宮藤官九郎)
グリコの箱のランナーのモデル(諸説あり)
金栗四三の生涯を語る一冊。(名字の読み方、カナグリ、カネクリ説等あり)



1912年ストックホルム五輪に、短距離の三島弥彦とともに出場した日本初のオリンピック選手。
また、日本で初めて世界の壁を知って絶望した選手。

世界の舞台で大和魂を見せつけてやるつもりが、国の支援を受けている欧米選手と違って、宿泊施設がない。競技場までタクシーがつかまらない。用意してきた足袋は、硬い舗装道路に耐えられず穴があいた。
最終的にレース中に気を失った金栗は、棄権の手続きをしないで帰国してしまい、記録上は50年以上走り続けている「消えた日本人」として現地の有名人になってしまった。

帰国後「根性無し」と罵られつつ、4年後に向けて涙ぐましい努力を始めたが、25歳で参加するはずだったベルリンオリンピックは、世界大戦で中止。
敗北すら許されなくなった金栗は、日本でスポーツイベントを開催して、次世代の日本人に走ることの楽しさを伝えることに決める。


当時の日本人にとって走ることは鍛錬で、わざわざ趣味で走る人はいなかった。
欧米人は楽しむために走る。女子もショートパンツ姿でスポーツをする。

ストックホルム五輪の惨敗で道ばたに倒れこみながらも、
日本は世界に遅れをとっている、スポーツは楽しくて、感動を与えるものだと感じることから始めなくてはならない、と。
その思いだけはストックホルムから持ち帰ってきた。


そして思いついたのが、壮大な風景の中をタスキで繋ぐ「アメリカ横断駅伝」。
この偉業を達成したら、日本中が感動し、走ることに興味を持つに違いない!
いっぺん海外で大失敗したのに、こりずにもっと無茶な計画を立てている。
今でいえば新庄剛志やアントニオ猪木のような、
「ちょっとぶっとんでるけど、何か面白いことをやらかしてくれる人」だったのだろう。

年齢とともに、選手としては衰えても、日本に長距離走が根付いたら、やがて自分の思いを受け継いだ日本人が、オリンピックで勝てるようになるかもしれない。

アメリカ駅伝はさすがにスポンサーがつかなかったが、国内で、ロッキー山脈のように険しく、風光明媚なコースを検討した。
候補地のひとつが箱根。

初のオリンピックで敗退した悔しさが、ずっと繋がって、現在につながるイベントの形になっていく。
第1回箱根駅伝の号砲を鳴らしたのが、金栗四三だった。

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
にほんブログ村

作者の方が研究をするうちに元気がうつってしまい、ランニングシューズを買ってしまう展開にちょっと笑みが。
↑