これがマンガの力だ。 吉本浩二「淋しいのはアンタだけじゃない」2巻レビュー

「ぼくら、目で楽しめるマンガが大好きなんです」
聴覚障害を持つ人には、全て目で楽しめるマンガ好きが多い。

彼らと交流するうち、メディアで取り上げられることの少ない「聴覚障害」をテーマに描くことにした作者。

「マンガが好き」
と言ってくれた人たちに託され、症状はマンガにしかできない文字の歪みや、歪んだ擬音で描かれる。

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難聴は、ただ聞こえづらくなるだけじゃない。耳鳴りの苦しみ、孤独。
家庭から会話が消える。人間関係を壊し、人格を変えていく。痛みを、強烈なタッチで描き込む。

想像したことのない聴覚障害の恐怖と、手に負えなくなってくるテーマに、マンガの力で向き合う作者。

2巻で話を聞いた医師は、自身も途中失聴者。
人生の途中で難聴を患った人は、24時間消えない耳鳴りに苦しめられることが多い。
ある日「耳に水が入っているような」感じがして、左右の聴力に差が出てきた。
今でも、常に高音の耳鳴りがして睡眠薬がないと一睡もできない。
「常にマイクのハウリング音が聞こえる」

自暴自棄になって、衝動的にアクセルを踏み込んだ。

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耳鳴りの薬はない。他に気をまぎらわせるしかない。
自分も苦しみを知りながら、患者には治らないことを宣告しないといけない。


聴覚の話と並行して進むのが、取材当時話題になっていた佐村河内守のゴーストライター騒動だ。
ひとりの聴覚障害者に、
「彼は昔からボランティアに来てくれていた。聴こえないはずです」
と証言されて始まった、佐村河内夫妻への取材。

彼はそもそも「完全に聞こえない」とは言ってない。
なのに「聞こえないはずなのに音に反応してる」と笑いものにされた。
難聴に苦しむ人は、記者会見で笑い者にされる姿を自分に重ねた。
笑われている。
疑われている。
あれが自分に対する世間の目なんだ、と。


佐村河内夫妻は、壮絶なバッシングを受けた後なのに、他では話せないことも丁寧に話してくれる。
マスコミの酷い手口も聞いた。ぜひこの人の味方をしたい。

だが、医者の見解と佐村河内の話に一致しない部分が出て、作者をまたも苦しめることになる。

データだと、佐村河内本人の証言よりは聞こえるはずだ。
佐村河内さんは難聴になった時期に兄弟を亡くしている。心因性の難聴だってある。
難聴になるとみんな発声が独特になるのに、なぜあの人だけ自然に話せる。

何が本当で、どう描けばいい。
部外者の自分が、これほど他人のナーバスな部分に踏み込んでいいのか。

佐村河内に都合の悪いことは描きたくない。だけど嘘を描いたら「マンガ」を裏切ることになる。




3回目の佐村河内家での取材。
重い空気の中で、口下手な作者が言葉を選んで質問をする。

漫画の世界も厳しくて、頑張って描いても話題にされなくて、生活もたいへんです。
もし自分にも、難病とか、いじめとか、引きこもり経験とかがあれば注目されるかも、と思ってしまったことがある。

「現代のベートーベン」ともてはやされたとき、そんな思いは、なかったですか。

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今さらブレイキング・バッドにドハマリして抜け出せず。

海外ドラマの中でも「宿命の大統領」と並ぶお気に入りになった。他のにいろいろ手を出しても結局戻ってきちゃう。
今シーズン2終盤。

余命わずかになって、ドラッグ精製で家族に資産を残そうとする教師と、巻き込まれた生徒。
さらに人気キャラらしい、うさんくさい弁護士も登場。
(こいつのスピンオフ作品もあるそうだ)

ヤク中の悲惨な奴ばかりが登場して、アメリカで生活することの大変さも描いているのに、
悩んでる時間が少ない。
泣きながら「どうしてこんなことに・・・」って逆境に追い詰められては
「この状況なら、こうするしかねえ!」
と、すぐに行動。盗み、殺人。どんどん戻れないことになっていく二人だけど、根底には良心がある。


ボロボロのヤク中夫婦から金を取り立てないといけないエピソードは悲惨、悲惨。そりゃもう悲惨、のち爆笑。
ゴミ屋敷で廃人のようになったダンナが
「もう金は用意できた~」
って、出してきたのが、丸ごと強奪してきたATM!

これを破壊すればすぐにでも金を返せるでしょ、
と、ヤク中でボロボロのオヤジがATMをぽこぽこ殴るんだけど、一行に壊れない。
「ちょっとヤクさえあれば力が出てくるんだけどな~」とか、ボロボロの肌で言っている。
この悲惨な絵面! 正常な思考回路を失った人ばかり集まる。「悲惨」の何乗だ!

だけど、そこにいた子供だけは抜け出せるようなシーンもある。
えげつない暴力もあるけど、スタッフにちゃんと良心があるから観ていられる。

現実が悲惨なのは当たり前。
くさってる暇があるなら、もがいてサバイヴするのが当たり前。
もがき続ければ、たま~に助けてくれる人もいる。ジョークで笑える時間もある。
いきなり能天気な歌にのせて「これまでのあらすじ」を振り返ったり、大胆に視聴者をおちょくってくれる笑いも実に自分好み。

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島本和彦×ジャニーズWESTで「炎の転校生」復活!

NETFLIXで「炎の転校生REBORN」実写化配信決定。

島本和彦の「炎の転校生」の後の時代を舞台に、「ジャニーズWEST」の7人が主役。

2017年内には明石家さんまプロデュースドラマ「JIMMY」も配信されるし、ジャニーズと吉本が本格的にネトフリに参加することになる。



それにしても島本ファンとしてメチャ驚いたぜ。
ジャニーズWESTがどんな人たちか全く知らない。
ジャニーズファンもこの古い漫画、なんなのかサッパリだろう。
互いにサッパリだ。だけど、嬉しい。
実写化かよ、ジャニーズかよ、なんて島本ファンなら言わないはずだ。

名作漫画でも、パチスロやらスマホゲームにゲスト出演して、懐古ファンの客寄せになってる姿を見る。
それより若いグループで、新作ドラマ化なんて最高だろ!
俺が他の配信サービスじゃなくネトフリを選んだのも運命だったんだ!!

そして「地上波じゃないからお金ないし見れない」とツイートした子供たちがいた。希望を捨てるな!!捨てたら終わりだ!
ネットのドラマ配信は、最後まで全話一気に配信されたりする。そうでないのもあるけど。
そしてネトフリは加入後1カ月は無料。

だから親に頼んで加入してもらって、無料部分だけでキャンセルしてもいい。
懐かし系のラインナップも、知られざる名作映画も多いのでパパママも、
「CMだらけの地上波よりネトフリずっと契約したままでいいよー」
ってなるかもしれない。


そしてひとつ言えるのは、「いい原作に当たったな!」

ヤマト、あしたのジョー、ジョジョあたりはどんな名演技でも叩かれる。
だけど「炎の転校生」ファンは
「連載終了後に生まれた、思い入れのない奴らの実写化なんか認めん!」
とは言わないはずだ。たぶん。

悪の教育委員会の手先になった学校に、転校生として入り込み、次々悪の教師や生徒と戦う。
(超要約してこのストーリー)

次々と違う部活の選手が出てきて、予想外の方向で決着が付く。
下ネタ、エロ、グロに頼らない。
あだち充と高橋留美子他、強豪揃いのサンデーで、なんとかこの作品で名を上げてやろうとする、まだ若手だった島本和彦のイキの良さ。

それを、ジャニーズにもっと凄い先輩たちがいるけど、これから名を上げていく(のだと思う)グループが演じる。いい。漫画版主人公の滝沢は校長になっているそうなので、滝沢だけ誰が演じるのか気になる。あの後、結婚はしたのか。クラスメイトたちの出演はあるのか。
とにかく今は「炎の転校生」が話題になっているだけで幸せだ。
その中から、何人になるか知らないが、原作を好きになってくれる人がいればより幸せ。

コロコロアニキ8号、電子版コロコロ創刊号付き!


青年誌のコーナーに置かれるほうのコロコロ、買ってきた!
興味のないホビー漫画つらいなあとか、苦笑いしてスルーしてたんだけど今回は買った。
四角いボディにみっちりマンガを詰めて、電子書籍で創刊号が読めるコードと、限定ベイブレードが付録。



「ミニ四駆なんかとっくに卒業だ!」レッツ&ゴー中学生編、
母の死、長い低迷。不幸が幸福に転じる、のむらしんぼ「コロコロ創刊伝説」。起死回生の「ハゲ丸」誕生。

そして「あまいぞ!男吾」の「ザ・男子向けマンガ」の風格。
冒頭にお嬢様が啖呵きってケンカに挑むところから始まり、
なぜそうなったのかの経緯が描かれる。
この1話だけで登場人物がどんな性格で、どんな関係性なのかわかる。
40周年記念号で貴重なインタビューがあったり、繊細な絵のマンガも掲載されてる。
各世代に響く子供時代のエピソードがある。
その中で、まさか小学生男女のケンカ漫画が印象に残るとは。ベテラン強し。

あと小田扉の謎プロレス漫画。天山が人間の理性を失って牧場で世話になる。

3月25日の雑記 石黒正数は頑張ってるのに俺ときたらよう


「それでも町は廻っている」最終巻を読んだ。
「その気になれば続けられるけど、一旦このへんで切りましょうか」って余裕。



若手漫画家にとって連載を持つってのは、ハードル競争みたいなもの。
毎回ギリギリの高さを跳ばされて、
順調に見えてもわずかに足がひっかかったら全て台無しになる過酷なもの。
なのにひとりだけ、ハードルを跳びつつ目線は42.195キロ先に合わせていたような、恐るべき長距離ランナー資質。

「それ町」は、主人公の高校三年間の中から、時系列にとらわれずどこか1日を描かれる。

現実の僕らも過去を振り返るとき、時系列順に思い出したりはしない。
つらかったことや、なんでもないのになぜか覚えていることなど、ランダムに思い出すはずだ。
「それ町」を本棚に並べて、てきとうな巻数を読むことは、青春時代を振り返るのに似ている。

作者はそこまで意図したんじゃないにしろ、結果的に革新的な作品になった。
連載10年以上にわたって用意していた伏線を明かしつつ、話ごとの関連性を恐るべき細かさで処理しつつ、表面的にはなんでもないようなエピソードたち。
規格外というか、ファンにとってはこれでも全然「見合った」評価と認知度が与えられてない気がする。
永遠のような一瞬のような物語、とりあえずの一区切り。



チャンピオンに連載している「木曜日のフルット」、最新話はグルメ漫画ネタ「さなのギャンブルめし」だった。
両作品とも似た雰囲気だけど、フルットは週刊連載なので、賞味期限が短い。
「それ町」は5年後に読んでも同じように面白いけど、
今回のフルットは、グルメ漫画界がすごいことになっている「今」の感覚でないと、ちゃんと理解できない。




他にもいろいろ見たものはあるんだけど、春はなんだかんだ忙しくて。
YOUTUBEでいくつか観たVR対応の映像を観た。コリアン・アイドル系のPVがいくつもあって、ちゃんと見るのは初めてだったんだけど、「あー、こりゃアジア系好きの欧米人メロメロだわ」って納得。


「ブレイキング・バッド」シーズン2の、敵を暗殺しようとたくらむシーン良かった。

「バン、バン、バンで終わりだよ!」
「バンバンバン、ってことは3発撃つのか?」
「知らねえよ、2発か3発だ!」
「頭か、胸か?そもそも銃に弾は何発入る?」

慎重派と大胆派のふたりの会話が、笑いを生みつつ、だんだん実行の様子を細かく想像させられて怖くなってくる。

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ウソを描くこともまた真実なり!「コロコロ創刊伝説」2巻レビュー


「コロコロコミックを創った男たちの真実の物語!!」
と煽ってるけど、ここ絶対ウソですよね!?
ってエピソードも多い「コロコロ創刊伝説」2巻。青年誌「コロコロアニキ」に連載中。




80年代前半、子供たちの間では、一度買えばずっと遊べるファミコンが大ブーム。
ブームには乗っていくスタイルのコロコロファミリーは、さっそく「ファミコンロッキー」連載開始。
ハドソンの一社員にすぎなかった若者を「名人」にしたてて大人気に。

「ロッキー」作中の架空の敵と、高橋名人逮捕説。二度にわたる都市伝説化。
レトロゲームファンには興味深い巻だ。


資料として読むには明らかなウソ…演出も多い。
ガンダム人気でコミックボンボンが追い上げきた!
編集者もガンダムに襲われるー!!
「ハッ!夢か…」

30年以上前の他人の夢をなぜ描けるのだ・・・

でも、真実を描いてないじゃないか、とは思わない。
むしろ、当時のコロコロの根っこにあった
「マンガは何でもあり」
って思想は真実で、そこはブレてないんだなあ、と感動する。


本当はもっと深刻に悩んだだろうし、ウェットな漫画になってもおかしくないのに、
「老化も貧乏もネタにして復活してやるぜ!」
と還暦男が虚勢を張る。
「ファミコンロッキー」が子供相手に全力でウソをついたときのように。

「マンガは熱さが第一で、読者に元気を与えるもの」
の精神に基づいて描かれた、コロコロコミックスの新作だ。

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バイオ7でVR酔いに参る

VR酔いをしている。
認めなきゃいかんのかー。自分は酔いやすいと。
VR体験をめいっぱい楽しめる体質ではないと。

元々ぼくはゲーム酔いを全くしなくて、
3Dのゲームが出始めた時期、多くの人が「酔う」と言っても、意味がわからなかった。

だけど、VR酔いにはてんで弱い。
対策をしてあるバイオハザード7でもダメ。
前に進むと、そして止まるとダメ。脳だけ前に進もうとして、コツンと頭蓋骨の内側にぶつかっちゃう感じ。


ゲーム慣れしてなくてもバイオ7をやってる人がいるので、
いわゆる「ゲーム酔い」と「VR酔い」は別のものらしい。
そういえば心当たりがある。
自分は人より、公共の乗り物や、エレベーターでふわっとなる瞬間が苦手だ!


VR酔いは急停止と旋回で起こりやすいので、バイオは酔い対策として、その場で回転するときにスムーズに視点が動かず、パッ、パッ、と何度かに分けて回転する。
それでも厳しいってことは、視点固定型か、よほど酔い対策が進まないとVRゲーが遊べないってことか…?

今遊んでいる「つみきBLOQ」ってパズルゲームでは大丈夫だが、これは動かずじっとパズルを解くもの。
鳥になって自由に飛ぶことができず、高い機器を買ってチンパンジーの知能テストをしているとは、なんたる皮肉!

いやホント参ったな。VR体験しちゃうと普通のゲームも物足りなく感じてしまうし。
車酔いにはスルメやレモンのグミとかがいいと聞くけど、スルメの匂いがするゲームって嫌でしょ。
クラーケンと戦うときとか、イカ娘VRの臨場感を高める効果しかない。そもそも発売されてない。

「視点固定型だけど、アクションのような緊迫感を出すゲームシステム」
の発明を待つしかないのか。
とにかく、たいていのゲームは楽しめる自信があっただけに、参ったなー、の一言です。

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「ブレイキング・バッド」「文藝芸人」感想

3月20日「ブレイキングバッド」「文藝芸人」感想

今さら。

NETFLIXでブレイキングバッドシーズン1鑑賞。



「明日地球が終わるとしたら何したい?」
ってたぐいの質問があるが、
「静かに家族を集めて、ありがとうと伝えたい…」
なんて綺麗ごとを言わない人のドラマだ。


地味に地味に生きてきたのに、突然末期ガンを宣告された化学の先生が、
「もう知るかー!」と爆発。
完璧主義の性格と知識を生かして、最高純度のドラッグを作って、
足の不自由な息子と妻のために大金をつくる。

バイヤーとして不良生徒の1人をパートナーにして(こいつにとっては、大変な巻き込まれサスペンスだ)、
先生もサングラスをして、虚勢を張ってギャングに取引を仕掛ける。
優等生ほどキレると怖いというが、
負け犬人生最後のブチ切れっぷりが痛快。

俺たちが密かに考えていたけど結局できないことを、代わりにやってくれた!

「なんでこんなことになっちゃったんだよお」って困り顔で、どんどん悪の世界に染まっていく。
気が小さいため、死体の処理をまかされて「どうしよう…」と嘆いたり、ブラックな笑いが随所にある。
インテリがギャングに仕掛ける、科学知識を使った戦いも手に汗握る。
たとえ相手が強くても、不意打ちなら勝てる。もし仕留めそこなえば五体満足ではすまされない。



ほか、吉本芸人の文芸誌「文藝芸人」を読んだ。

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ナイナイ岡村が精神を病んだときの告白。
博多大吉による、地方芸人のリアル。
横澤夏子が語る同級生への劣等感。
森三中大島の、美人が語る形式の小説。

完成度よりも、意外な才能の発見を楽しみにしていたけど、
「この人の文章面白い!」と思った人はすでに出版経験がある。野沢直子さんとか。
笑い飯哲夫は三島由紀夫論を発表。読者を圧倒するしゃべくり文体は町田康みたい。小説も書かないかなあ。


あんたスゲエよ!と思ったのは、キングコング西野。
圧倒的ブレなさ。
自分が絵本をどうやってヒットさせたかをひとつづつ振り返っている。

絵は得意じゃなくても、ひたすらコツコツ書き続ける。膨大なアンチが勝手に拡散してくれる。
日本でインスタが普及する前から目をつけ、拡散しやすいように正方形の絵で描いていた。
売れたあとは、ぱーっと無料配信。このときも多くの人が反感と共にツイートしていたが、だいたい予想していたっぽい。
「とりあえず知ってくれなければ話にならない」
次はウォルト・ディズニーを倒します、と謎の宣言で締めているが、アニメの分野にも手を出すのか。

精神が病んだエピソードを明かしたナイナイ岡村とは対照的。
次に「しくじり先生」スペシャルをやるべき大物は岡村さん。

全体的な印象は思ったより地味というか、堅実。

次の「火花」「ドロップ」を作るぞー!ってノリではない。

TVとは違う発表の場を設けてみましたよ、って感じ。
紙でできた劇場。

水玉螢之丞「元祖水玉本舗」が届いた!

届く前、高いな!
届いたとき、でかいな!
って思ったんけど、開いて納得。

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大きくないと、書き込まれた文字が読めないんだ。
そして「字がきれい」なところが、水玉ワールドの清潔感を保っている。

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今より貴重なゲーム情報源だった「ファミコン通信」に、
ひとり寄せ書きスタイルでキャラ愛をぶちまけた水玉螢之丞。

当時は、なんだか楽しそうに描いてる人いるなーと思ってたんだけど、今見るとゲーム愛に圧倒される。
絵が上手いのは当たり前、好き勝手に他の漫画家のタッチにしたり、ゲーム内にないキャラ同士の関係を勝手に書いちゃったり。ディープなのにライト。他の連載とは距離を置いているけど、拒絶はしていない。

大人になってもずっとゲームやって感想を書くって、いつついていけなくなってもおかしくない。
鈴木みそも、ゲーム嫌いになったわけじゃないけど、ずっと遊ぶのは疲れてるというか、距離を置いてるようだった。

水玉嬢は無理して遊んでいる様子がない。
毎日ごはんを食べることに飽きないみたいに、ゲームをやって書きまくることに疲れる様子がない。
ヘタなのに。
疲れると目まいをおこすメニエール症候群持ちで、横スクロール「セプテンントリオン」の回転映像で酔うほどなのに。

ゲームがうまくないことは、ゲームを楽しむ障壁にはならない。
「レベル下げてもバルログが倒せないオレ(笑)」
って笑えばいい。


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2017年の「デッドオアアライブ エクストリーム・ビーチバレー3」レビュー

DOAX3公式サイト

格闘ゲーム「デッドオアアライブ」のスピンオフ(?)

リゾート島のオーナーになって女子にひたすら貢ぎ、好感度を上げて水着を着てもらうバカンス体験ゲーム。
2016年の発売当時は、上がりすぎたハードルに対してゆるいミニゲームと、高額な課金アイテムで不評だったが、アップデートとPSVR対応で、17年3月現在はベツモノ。

今レビューを書く必要があるのは、検索しても発売当時の、もはや存在しないゲームへの不満が先に出てくるからだ。

課金水着はゲーム内マネーで買えて、水着も受け取り拒否されづらくなった。
過激なヤツは30分にワンチャンスしか巡ってこないが。水着の神に祈るべし。

DOAX3の遊び方はオーナーしだい。
通常モードでは、のんびり女子とミニゲームをして、アイテムをやり取りしながら、到底集まり切らないコレクション要素を少しでも埋める。

バカンスに招待する子によって手に入る水着が違うけど、
一人がゲットした水着を、他の子にプレゼントすることで、ギャップのある水着も来てくれる。

課金によって強引に進める、「御多忙の方」プレイもできるが、
基本は「周回プレイによる、女子同士の横のつながり強化」で、自分だけのシチュエーションを作り上げる。

大人っぽい「エレナ」が好みでも、あえてロリキャラの「マリー」でプレイして
エレナと仲良し度を上げてレアな水着を送り込む、スパイみたいな周回プレイ。
だんだん、女の子の好みがわかって、無駄なプレゼントで1日を終えることがなくなっていく。

で、ひたすらプレゼントを送りながらミニゲーム。
出来はそこそこ。ラジオ聴きながらやるぐらいがちょうどいい。


そしてPSVRで、エロイムエッサイム!
集めた女の子と水着、シチュエーションを現実に召喚する。

通常モード
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VRモード
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視点変更した途端、俺は砂の中から顔だけ出てるくらいの位置で、
頭上をブランコがシューン!とかすめていった。
ブランコ超高いよ!どうやってあそこにくくりつけたんだ!


浮き輪の透明感。空気入れるところまで作り込んである!

格闘家としての彼女らの動き。あらためて見る、ちゃんとした演武。

コップの飲み口。開いた傘の骨が1本1本ある!普通のプレイではまず確認できない。

TVである程度遊んでから、同じ場所をVRモードで体験するので、
「こんなに違う!」
って驚きとリラックス効果を味わえる。

VRに対応しているのは鑑賞モードだけ。スタッフがVR酔いを考慮して、ミニゲームよりも静かなシーンを見るだけに絞った。
その選択は正しくて、水着とシチュエーションをシャッフルするランダム再生で、いつのまにか時間がすぎていく。

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VRゲーマーは夏がこわい

毎日起動していた3DSの電源がずっと切れたままだ。
PSVRライフ満喫中です。

寝る前に「DOAX3」でリゾートに行ったことにして、
もしくは「テザード」で神になった気になって、
リフレッシュして次の日を迎える。


DOAX3は、元々格闘ゲームのキャラだった子がビーチバレーしたり海ではしゃいだりするだけのゲームで、
「元々ニンジャ格闘ゲームだったのに」
などと言われるが、実際にVRで見ると解る。

例えば、女の子が岩の上をぴょんぴょん飛ぶシーン。
けっこう距離のある、尖った岩から岩へ、裸足で楽しそうに跳んでる!
「これで忍びの者でないほうが不自然」といえる。


あとは、女の子が屋外にあるブランコを見つけて。わーいって遊ぶシーン。
普通に見ると「なんのこっちゃ」だが、
VRだと、どうやって作ったのかわからないような、高いとこからブランコが吊ってある!
確かに「これでテンション上がらない方が不自然!」

他にも、背景の絵やジュースの缶がちゃんと識別できることに感心したり。なんでもないことでずっと楽しめる。
発売当初は高額な水着によって不評が集まっていたが、ここまで仕様変更で高評価になったゲームは稀なのでは。


ひとつ言っておきたい。
私は、現実から仮想現実に逃げているのではないぞ、と。

現実と闘うために仮想現実が必要なんです。
逃避ではなく、現実と向き合うためにフィクションの力を借りているのです。
とかいいつつ遊んでいるだけなのです。

問題は、夏場になって遮断された部屋で、ゴーグルをかぶることに耐えられるのか。
それが今から心配でたまらない。

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PSVR「テザード」でコツコツ空中都市開発


VR専用DLゲーム初購入。「Tethered テザード」3500円でした。
今もタイトルの読み方があってるのか不安だ。

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どういうゲームかというと、空から、小さい獣人(俺が大きい?)に指示するゲーム。

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イメージ映像。自分がほとけさんポジション。

荒れた土地にタマゴがある。右上には太陽が浮かんでいる。
太陽に目線をあわせて×ボタンを押す。タマゴを見て×を放す。
これで太陽とタマゴがくっついて、温まったタマゴから獣人生まれる。

物陰にある鉱石や、見下ろすだけじゃ把握できない地形をのぞきこみながら、獣人たちに×ボタンだけで指示していく。
反対側に視点を移したいときは、向こう側の雲を見て×。こちらが大きく動く必要はない。

やがて、右からはコツコツと木を切る音。遠くではカンカン鉱山を掘っている音がして、目の前に浮かんだ庭が進化していく。
材料が集まったら獣人を空き地に行かせて工場や教会を作らせる。
近寄るとどれも精巧にできている。
何ともいえない満足感・・・!

夜になると、テンポが一転。モンスターがはい上がってくる。

YOUTUBE 実際はこの町が視界一面に広がっている。

「お前はこいつに攻撃!」「お前はこっち!」
闘いが終わったら獣人は常に指示待ちで立ち尽くすので、
「戦いで落とした木材拾って!」「お前は畑で食料確保!」
上の方には太陽、雨雲、風など「天候」が浮かんでいる。
雨と木をくっつけて成長させて、風とこいつをくっつけて飛ばして…。

あちこち見て、適切に、即座に支持を出す。
全景が視界におさまらないのが、面倒くささ兼おもしろさになっている。

まだVRゲーム界自体が成熟してないのに、やけに作り慣れた感じのゲームだ。

プレイは30分程度で1ステージ。まったりコツコツ、箱庭作りに没頭したい人は
「何か違う!忙しい!」
と思うだろうけど、最終的には獣人たちに拝み奉られていい気分に。

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一人の世界って贅沢・・・!


ご存知の通り、ヘッドセットとヘッドホン装着で、外部と遮断して遊ばないといけないVR。

高価な機器と、
「少々連絡返さなくても問題ない人間関係」
「時計を気にしなくても大丈夫なスケジュール」

が揃ってないと遊べない。

ながらプレイを許さない。
騒音も時間の縛りもない、自分とゲーム、もしくは映画だけの状況。

スマホの確認すらできないのは不便じゃないですか、贅沢ですかというと
たまらなく贅沢だと思う。
なにかに没頭した後ってスッキリする。


デッドオアアライブのビーチバレーを久しぶりに起動する。



この人たち・・・
セガサターン時代からの付き合いだけど、
俺と身長同じだったのか・・・!

とりあえず、並んで海を見てみた。


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SASUKEの「アタリマエ」を見直す「アルティメット・ビーストマスター」レビュー

NETFLIXオリジナル番組「アルティメット・ビーストマスター」全10話が一挙に配信された。
日本の「SASUKE」が原形だが、オリジナルのスポーツバラエティ。制作にはシルヴェスター・スタローンも関わっている。

YOUTUBE アルティメット・ビーストマスター予告

カリフォルニアの砂漠に組まれた「ビースト」
鋼鉄の恐竜の化石のような超巨大セットで、内部がアスレチックになっている。
参加者たちは口から入り、舌をイメージした急坂、内臓にあたるパイプ、垂れ下がったチェーンをつたい、ベルトコンベアからコンベアへ跳ぶ。
落下者を待つのは赤い水。「ビーストの血」だ。

日本、韓国、メキシコ、ブラジル、ドイツ、アメリカ。
6か国108人の挑戦者は、体育教師、軍人、スタントマン、サーカス団員…。
肉体も、生い立ちを語る姿からも本気度が伝わってくる。

日本からは、なかやまきんに君が出場しているが、
「目立ちたくて来た」様子ではない。体も仕上がっている(チョンマゲ姿は海外のMCにウケていた)

・SASUKEの「アタリマエ」を見直す

SASUKEとの変更点は、「落ちたら即失格」ルールの変更。
「番組VS参加者」ではなく、番組はただ場所を用意しただけ。参加者同士のポイント争いになっている。
急坂を登れば10点、一本橋を渡れば10点…とスコアを獲得していき、たとえ落下してもポイント上位なら次のエリアに進出。

もうひとつの要素が「ボーナスポイント」。
ところどころに配置されたレバーを下ろすとポイントがもらえる。

渡るだけなら簡単な一本橋。
でも、身を乗り出さないと届かない、高い位置にレバーがある。

「あのアイテムどうやって取るんだ!」
ファミコンみたいなことを考えていると、
ひとりの参加者が、開脚でレバーを下ろす。地上数メートルの、揺れる一本橋の上で!

ボーナスは難しい場所にあるため、狙って自滅する参加者が後を絶たない。
筋力よりも、バランスと身軽さが必要なコース設計になっていて、アジア人や女性アスリートも活躍できる。


しかし、日本勢は大苦戦。メキシコ勢のハングリーさ、アメリカ勢の輝かしい経歴に比べ、スコアが伸びない。印象を残せない。
海外の収録に付き合わないといけないので参加者が減ったとも思えるが、近い条件のはずの韓国勢の、筋肉の厚みと跳躍の前には、言い訳になってしまう。
「アジア人って、こんなになるの!?」
と思ってしまう人ばかりなのだ。

そこに一人の男がコールされる。
「コージィー・ウル・シバラ!」
SASUKEを2回完全制覇した男、漆原さんだ。
「USA!」「メヒコ!」と自国の応援しかしなかった参加者が一斉に拍手。
海外でもリスペクトされるサスケ・レジェンド、30代後半。彼の経験はビースト相手に通用するのか。


・あらためて知るSASUKEの魅力

「アルティメット・ビーストマスター」は、SASUKEのゲームバランスを調整した「正統改良版」だ。

じゃあ、改良して面白くなったのか。
そこは微妙!
セットがでかいことを強調しているけど、収録を分けているせいかずっと真っ暗。
選手をアップで撮影しないといけないから、規模もわからない。
SASUKEの、昼間の運動会みたいな緩さから始まって、だんだん暗くなり、強者だけが残っていく絵のほうが変化があって面白い。

参加者たちそれぞれにドラマがある。家族のため、祖国のため。いい話だ。
でも、まともな参加者がまともに整理されたルールで戦って面白いのか。
「自宅でセット組んで夢中になるうちに職を失った男が、足を滑らせて序盤でアウト」
のほうが面白いじゃないか。
茶化してるんじゃなくて。

不条理に思えていた部分はSASUKEの「味」だったんだ、と再発見できる番組だった。


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現実に飽きてPSVR購入!


最近どうも、すぐれない。
肉体的にも精神的にも、具合が悪いわけじゃないけど何にも意欲が湧かず、

このままではいかん。日常に刺激をもたらそう。
と思い立って、スイッチ本体で世間が盛り上がる中、PSVRを買いました。


ゴーグルをかぶると、画面がちょうど映画館にいるように表示される。
完全に周囲と遮断されるので、ネット動画配信サービスとあわせれば昔の映画やドラマを映画館気分で楽しめる!

これが良くてね…TV画面の方は切っちゃってもいいし。
ヘッドセットをつけたまま、見上げた位置に好きな映像流してウトウトしてしまった。

専用ゲームは、TV側に置いたカメラから認識される位置にいないといけない。
どうしても認識のズレは多少出てくるが、目の前に浮かんだポリゴンモデルを鑑賞するのはそれだけで楽しい。

顔に接触するカバー部分は丸洗いできる、カメラで顔認識して「目と目の間の距離」を測定してくれるなど細かい部分もGOOD。

ソフトは、海中でサメに襲われる体験ができる「VRワールド」が有名だけど
実はもうひとつ「はじめてのVR」的なゲーム集は無料でダウンロードできる。

「プレイルームVR」といって、
動くおもちゃを眺めたり、砲台に座って迫りくる敵を撃退したり。
巨大な3D映像で、自分の真上から敵が迫ってくる!ありふれた題材で、映像だけでこんな新鮮に驚けるなんて。
そして前にスクロールした途端にぐっと酔う。
なるほど、これが。これがVR酔いか。座ってるのにツツ~っと移動している感じが確かに気持ち悪い。
自覚できるぐらいに手汗がにじむ。
プレイ後はキンキンに冷えたサイダーとか、酸っぱいものが欲しくなった。

カイジの鉄骨渡りをVRゲーにするそうだけど、落下よりも前進が辛い。
ジャンプはもっと辛いらしい。買う前から躊躇してしまうなあ。



2日ほど体験版に触りまくってしばしVRに浸る。

なるほど!
なるほど…!
こんなに問題と可能性に満ちたハードは初めてだ。
ベタな題材でもたまらなく刺激的になるけど、本来期待していた主観視点の大冒険をやろうとすると、酔ってぐったり寝込むことになりかねない。

360度画面が広がることがウリにしても、
ゴーグルからコードが出ているので、いろんな方向見てると首にコードが巻き付く。
「何てリアルなんだ!本当にダメージを受けているようだ!」とかいいつつ窒息。

ポリゴンのゲームが出だした時期も、カメラワークで各社四苦八苦していた。
3DSも、最初は立体視をうまく使ったゲームは少なかった。
このマシンを使いこなすメーカーはどこなのか。

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