なんで映画館で?と思わせてからの素敵ロードムービー「ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE」

太川、蛭子、女性ゲストの3名で、まったりと、時に駆け足で目的地を目指す「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」映画版。

元々「池の水ぜんぶ抜く」みたいな小規模番組だったけど、有名になることで周囲が親切になり、無礼な蛭子発言にも一般人がやさしく接してくれるようになり、番組の緊張感は失われていた。
が、映画では舞台を台湾、ゲストに三船美佳を迎え、これまでのぬるい空気感を一旦リセット。
さらに、台風直撃、確認が不十分だったため高速道路に入るルール違反で足止め。序盤から苦しい展開になる。

バス車内で雨漏り、やや潔癖の気がある蛭子さんが本気で地元の民宿を嫌がるなど、
「親切にしてもらってるのにこの人はもう!」と口に出そうになる展開。
序盤はずっと豪雨の中で立ち往生。その中でなんとか地元の人たちに串焼きをもらったりして楽しみを探す。

日本なら文字情報や駅員さんの対応(親切ではなく)だけで旅ができそうだが、間違いなく「人」がいなければ初めから行き先がわからなくなる旅。

傘があっと言う間にひしゃげる豪雨の中を歩き、疲れが見える面々の前に、日本語ができる年配の女性が現れる。
「エビス!」と顔を見ただけで笑われ、僕らどう見られてるんだろう、と苦笑い。
そして三船美佳を紹介するのだが、
「三船敏郎、知ってますか、三船敏郎の娘です」
と聞いた瞬間、笑顔だった女性が目を輝かせる。

知ってる!台湾の人、みんな知ってるよ!

三船美佳は「三船敏郎の娘なのに、こんな感じ」のタレントだ。
彼女が有名になるほど、「ミフネ」の名は、邦画史に残る大スターの一族というより、親しみやすい、ちょっと軽い感じになりつつあった。
だけど、三船の名を出したとたんに、台湾のおばちゃんの反応が変わる。
不慣れな土地で散々な目に遭っている娘を、亡き父の威光が照らす。

好きなのは、精巧な純金の像が展示されているのを見るシーン。
天井まで精巧な金細工の部屋に太川、三船が圧倒される中、蛭子さんだけが像の前に「アメ玉」が籠に盛られているのに気付く。
「このアメは取っていっていいやつなのかな…?」
と思うところだが、蛭子さん、解説の人にろくに確認もせず口にいれて、
「ひとかたまりの金より一粒の飴」
なんか名言っぽく言ってるけど、なんだそれ!

日本と距離感があることで、より自由に悪口を言える蛭子や
3人を知らなくても純粋に親切にしてくれる人たちが印象的。ちゃんとテレビとは違う見ごたえのある、映画になっている。



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作中ゲームをあえて出さないことで原作再現したバラエティー版「カイジ」

俺も気づいてた!
「限定ジャンケンって実際にやるとつまんないのでは…」
って気付いてた!

PSVRの「鉄骨渡り」を見て、
「これ、本当は安全って意識をぶっとばすぐらい迫力がないとダメなんだ」
って気付いてた!

「カイジ」を再現するのに、作中ゲームをそのままやってもダメなんじゃ…って気付いてた!



借金を抱えた参加者を募って、原作の「世界観を」再現したバラエティー版「カイジ」。
全く期待してなかったのに面白かった。

原作の醍醐味って、ゲーム自体は単純なんだけど、極限状態に追い込まれることで、いろいろ考察が始まって、何気ないヒントから解放をひらめくカタルシス!
ゲーム自体は単純だけど実は深いルールに潜っていく感じ。
だけど実際に一回勝負で作中のゲームをやっても、あんな盛り上がる展開にはならないよね。


そこでバラエティ版カイジ。
いきなり命綱無しで「鉄骨渡り」再現。
下にクッション的な用意はしているんだけど、夜だから見えない。安全な奈落。
初見ならエグい場面も「これ原作再現だから!」と理由付けをして、一般人にやらせることができた。

また、テレビだから絶対安全にしてくれてるはず、とスタートダッシュで行く奴、
それはわかっても踏み出せない方にわかれる。
バンジージャンプで最初に考えちゃうと行けなくなるのと同じだ。

敗北しても損のない「芸人枠」があることに、観る前はどうかと思ったんだけど、
芸人さんたちは「これはテレビで絶対無理」と知っていたから、
「マジで!?えっ、マジでか!!」
って、作り手の正気を疑うように叫んでいて、みんな背中を押せそうで押せなくて。

それら全てが原作っぽくて、この時点でもう、成功!
叫びと参加者の表情は、ある意味実写やアニメも越えて、初めて完全に原作を再現してる気がした。
鉄骨の長さ。幅。何度も何度も黒服がテストして、ひどい目にあった末に決めたんでしょう。ご苦労様です。実際にやるとカニ歩きになるんだな。





地下生活再現パートで、
「あ、これやるんだ」
と軽く笑いも入れて、最後のペリカすごろく。

途中に「誰か一人を指定して戻す」コマがあって、
「100万出すから」「じゃあ200万」と、自然に交渉が始まった瞬間、まさにざわっ…とした。

イベントマスは「水を飲んだ量に応じて金がもらえる」
普通のバラエティならチープすぎるゲームだけど、これもエグい絵になってた。
外野から茶化してもルール違反じゃないけど、そこでカイジモノマネ芸人、躊躇!
集団生活を共にしての仲間意識か、反感を買うことで今後の仕事やゲーム進行に影響がでることを恐れたか、躊躇!


その後の生活が、どうなっていくかはわからない。
そもそも億単位の借金の人はどうすんだ問題もあったけど、これで知名度を上げたことが何かにつながるかもしれない。

序盤で脱落した借金芸人の岡野さんは、正月番組「レッドカーペット」で活躍して本業の笑いで成功をおさめた。
はずが、アキラ100%の失敗に全部話題をさらわれた。
「あらびき団」でもパチンコで負けたおじさんの一人コント。
年末年始3つも番組に出て全部チャンスをつかみそこねて、全部つながってる。


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NETFLIX「あいのり」メンバー激怒事件。正論だからこそつらいときがある


真実の愛を見つけるどころか、MCが(というかオードリー若林が)もう恋とかいいわ…と言い出す始末のネトフリ版あいのり。

恋愛要素よりも、最新回のメンバーブチ切れ事件に感動してしまった。
すごいな。あいのり。迫力で言ったら極道映画並み。こんな番組だったのか。
恋する十代より、大人のほうが感情移入できると思う。

説明すると、
「合コン旅行をしていた男女が、遅刻してスタッフに叱らて逆ギレ」
と、割とどうしようもない感じになるんだけど。



慣れないアジア旅行とスタッフの近さに、女性陣は何度か体調を崩したり、ストレスがたまってる状況だった。
カメラに常に撮られることを承諾して応募したけど、その重圧は思った以上だった。

そんな中、酒に酔ったあげくバスを待たせてしまう。
地元の運転手さんは、日本ほど時間厳守の感覚がないから、謝ったらすぐに「いいよいいよ」とにこやかな様子。


だけどそのあとに、番組のディレクターが説教したことに、女性メンバーの一人の「でっぱりん」、ちょっと出っ歯の九州の子が抗議する。
たしかにこちらが悪かったけど、そんな言われ方はない、常に撮影されて辛い、恋愛しろと言われても無理です、と涙をこらえてスタッフに言う。

言い分としてはスタッフが正しいんだけど、自分で応募したけどできなかったことは、誰にだってある。
学校を退学した。病気で休職した。離婚した。
それを大丈夫だった人に、
「弱い」「逃げてる」「甘えだ」と言われるのが一番つらい。

だけど、スタッフに抗議するでっぱりんに対して、ストレスを感じてなさそうな男性メンバーは
「撮られるのわかって応募したわけだから、甘えだと思う」
って言っちゃう。
「甘え」ってフレーズが出た瞬間、あっ、それはダメ、って思ったけど、それで火がついてしまう。

その後の「でっぱりん」のキレ方たるや、九州以外の人が勝手に想像する「気の強い九州女」の180パーセント増しぐらい。
その必死さを、じっと観ていた。
上に従ってヘコヘコしたり、陰口で終わらせるんじゃなくて、芯がある人だから怒っているんだ!
と謎の感動があったんだけど、視聴者目線だから、この流れはいくらキレてもどうしようもないのがわかってしまう。


「撮影されるのがつらい」
と女子同士で言ってたはずなのに、味方だったはずの女の子も引っ込んじゃって、気が付けば、でっぱりん一人でブチ切れてる状況。
男性側からは後ろにひっこんじゃった子のほうが可愛く見えてしまう。
何にも得がない、勝ち目もない、八方ふさがり。方言丸出しの怒声が響いて、なんか、「正しさだけじゃねえだろ!」って同調したくなる。


男性メンバーも悪いわけじゃないんだけどねー。
というか、いい子すぎ。
「異国でも時間厳守かよ。この番組スタッフはサラリーマン根性抜けてねーな!」
ぐらいに一緒に怒ってくれる人がいれば惨状は防げたかもしれない。
(と、年齢的にはスタッフ側に近いかもしれない俺は思った。)


男性メンバーはみんな快活。
だけど一人だけ、友達ゼロ人、ネットラジオをやっているシャイボーイさんって人がいる。
イロモノ枠のシャイさん、常に挙動不審だけどなんか独自の視点で発言してくれたりしないか。
一発逆転で誰かのハートを射止めることができたら、それは世界に夢と希望をもたらすことになるのだが。


新作アニメに備えて
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ネトフリ版「あいのり: Asian Journey」2話。思ったよりふつうに楽しめるシリーズだ!

スタートレックより新エピソード更新が楽しみになっているあいのり。
テレビでも本でも、恋愛がテーマの作品はほとんど楽しめないんだけど、これ意外と見やすいかも…?

若い視聴者から見れば、恋の結末を見守ったり共感したりする番組。
中年視聴者から観れば、恋愛したくてたまらん男女をみんなで観察する、ちょっと悪趣味な旅番組。


男ならなんとも思わないシーンでも、スタジオの女性から
「あの子の態度はズルイ」
とかブーブー言われたり、あそこは私ならこう言われたいとか、男女でギャップがあるのを楽しめる。
男子校育ちのオードリーと、修羅場をくぐってきたベッキーでは全く違うコメントが出そう。


今回はスマホに頼ってきた公務員くんと、男受けよさそうなゆめちんのデート。
スマホ知識をひけらかしてる間にストロベリームーンが消えちゃったり、
アイスの味で同じやつ選んだことだけで微妙な反応されたり、
ベトナムの露店で「米粒ペンダント」をプレゼントして、恋愛ゲームだったら選択肢全外しである。
気の毒、かつ面白かった。

米粒ペンダントとは!
その名の通り米粒にメッセージを書いて封印したペンダント。

実は僕は、これ悪くないじゃんと思った。
ダイヤモンドもルビーも石ころ。プレゼントは「心がこもってるかどうか」で価値が決まると思いたいし、
日本で売ってないから、旅のあとも見るたびに買ったときのことを思い出す。
おみやげとしてバッチリやん、と思ったんだけど。

スタジオ女性陣からは「米粒」って笑われてた。

その後も体調崩して気の毒なスマホ頼りの公務員くん、ペラペラ喋ってるけど、自分で体験したことや考えたことじゃなくて、本当にネットで調べたことをちょい上から目線で再生する感じで、
「年配の人がイメージする、ゆとり世代の若造」だ。

一見高身長、博識、安定した収入がある人に見えるが、常にいっしょだとキツイぞ! 

ていうかちょっと食べ歩いただけで、もうメッキがはがれそうな上に、女の子もはっきり言わないタイプだから傷口がどんどん広がりそうだ。
こうして客観的に見ればわかるけど、本人にしてみれば海外で美女とデートなのに「正しい」答えを選べないよなあ。いててて。


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炎でハートを描いて告白するネトフリ版あいのりに笑う。ほとんど山火事。

NETFLIX版「あいのり」新作が配信された。

男女がピンクの「ラブワゴン」に乗って世界を旅するバラエティ。シリーズ通して全くの初見。司会の人選がオードリーとベッキーなのが気になって密かに楽しみにしていた。

男性者は、スマホが手放せない公務員、格闘家兼どら焼き屋、ウェディングプランナーら。
女性陣は、元ミス松坂やフィリピン人とのハーフ。みんな子供のころに「あいのり」に憧れた世代。

「なんでわざわざ普通の恋愛じゃなくてラブワゴンなのか」
若林と初見視聴者の疑問に、答えがちょっと出た1話。


最初に訪れた国はベトナム。
ここでメンバーらは地元民に「ラブバス」のパクリじゃない?と笑われる。
「あいのり」のフォーマットを使った番組は各国にあって、
逆にベトナム版あいのり「ラブバス」のパクリじゃないかと思われていた。

そして、「ラブバス」参加者の告白シーンVTRを見る。

これが日本人男子にはちょっとマネできない面白さだった。
地面の草に火をつけてハートを描いて、火の中で告白するというもの。告白する男女を煙がつつんで、パチパチ草木のはぜる音がする。VTRの微妙な古さも相まって
「山火事直前の防犯カメラ映像」みたいになっている。

もうひとつは、99本のバラをプレゼントして
「君に100本目のバラになってほしい」
これは日本人には言えない。


VTRのあとで、参加者の男子を並べて女性側がマジ説教を始める。
恋愛をしにラブワゴンに応募したのに、お前らは何しに来たんですかと。
さっきから男同士でずっと話して積極的にアプローチしないのはどういうことだと。

草食系日本人には考えられない、炎とバラのこっぱずかしい告白をみたとき、スタジオは笑いが起きていた。
参加した彼女らの心中はどうだろう。
笑いつつも、一生忘れようにない告白に、かすかに羨ましく感じるところもあったんじゃないか。

彼女らの若さとビジュアルなら、合コン行ってLINEで無難に誘われるぐらいは簡単にできる。
でも、それじゃ足りない。
一生忘れられないような旅と告白のためにこの企画に応募したんじゃないか。


出演者の男女にそれなり共感できたし、若林とベッキーの「感じ」もすごく良かった。
わざとらしく恋愛体験を聞かれて、
「知ってんだろ!(笑)」
と返すベッキーは憑き物が落ちたよう。一時期の報道がさすがに不気味だった自分としてはほっとした。

春日はほとんど喋らず、いつものピンクベストで堂々としていた。
ラブワゴンが擬人化したみたいだ。


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