NETFLIX「ハノーバー高校落書き事件簿」ネタバレ感想

語りたいんだから語らないとしょうがないな!

前回に引き続いてだけど、NETFLIX独占配信の「ハノーバー高校 落書き事件簿」今回はネタバレ有り感想。
前は「アメリカを荒らす者たち」と紹介したけど直前でタイトルが変更になっていたようです。

自分は事前情報なし、ハードル思いっきり下がってた状態なので最高の環境だったけど、まだ観てない人は観てから読むとか、
目を覆うとか画面を割るとかしてください。



2016年アメリカ。ハノーバー高校の教職員27台の車にスプレーでペニスが落書きされた。

作品のトレーラー(英語)

普段からイタズラ動画をネットにあげていた「ウェイバック・ボーイズ」のリーダー、ディランが容疑者として退学になるが、本人は容疑を否定。

ディランが普段投稿しているイタズラ動画は、ベビーカーに乗った赤ちゃんにオナラをして母親の反応を撮影するとか、そんなもの。
周囲の反応もとことん悪く、口を揃えて犯人はディランだ、あいつはバカだからやりかねないと証言される。
そんな中、同級生のピーターは真実を確かめるため、カメラ片手に聞き込みをしてドキュメンタリーの撮影を始める。

不良ユーチューバー「ディラン」と、映画監督気取りの優等生「ピーター」、
スクールカーストを越えた動画制作者同士の友情だ。


ピーターが聞き込みを続けると、目撃者の生徒は、過去にもクラス1の美女に誘われたとウソをついていた。
また、授業を妨害されたことでディランを嫌っていたスペイン語教師がいることもわかる。

この二人が口裏を合わせて、ディランを落書き事件の犯人に仕立て上げていたのでは、と疑惑が生まれたことから、
撮影途中のドキュメンタリーはネットで大きな騒ぎになる。

ディランの素行が悪いのは別にして、本人は落書きを見たことすらないと言っているのに有罪になるなんて、あってはならない。

事件と直接関係ない家まで「特定」され、迷惑電話が止まらない。
ディラン家には励ましのペニスが描かれた手紙がドサドサ届いた。
ディランのサービス精神というかバカさ加減も凄くて、人生を左右する時なのに手紙に描かれたモノを1個づつ批評し始めるのだ。


実際にNETFLIXで配信された「ハノーバー高校落書き事件簿」は、ピーターの作成した映像そのままではなく、

・事件を報道したニュースの映像
・ウェイバック・ボーイズらが動画サイトにあげたイタズラ動画
・生徒たちが提供したプライベート画像やメッセージ
・監視カメラ映像
・作品のために新たに作られた再現CG


これらの映像を組み合わせて見やすく整理されている。
特に魅力的でぞっとするのは、アメリカ高校生たちのプライベート動画の生々しさ。
イタズラの品の無さ、女生徒のアプローチの大胆さ。パーティー会場で一気飲みを強要されてつぶれる生徒。
おとなしくインタビューに答えていた生徒のウソが暴かれていく様子が、生々しく記録される。








そして、どうやら、この作品はモキュメンタリー。
つまりドキュメンタリーに見せかけて全部フェイクだったと。

…あの、これはアレだ、俺はまんまとやられたっぽいぞ、オイ!

モチーフになった事実はあるかもしれないけど、
架空のイタズラ集団、架空のニュース映像、架空の生徒と教師によるインタビューを組み合わせたドラマだったと。

冒頭のニュース映像、放送局によっては落書きにボカシが入っているところから演出だった。
日系のマエダ先生が授業中に生徒の電子機器を取り上げたって話、いかにも昔の日本の教え方を引きずってるっぽいじゃん!あの人の存在で事実だと確信したんだけど、創作!!


この作品のテーマは、ウソや偏見でなく自分の目でジャッジする大切さ。
なのに俺は「この発言ないわー、アメリカ人のイタズラこんなんばっかりやなー」とか安全圏でわかった気になっていたのです。

その結果が前回の記事ですよ!あえて消さないよ!まんまとドキュメンタリーと信じてレビュー書いてるんですよこの大マヌケは!
あれだけ作品内でヒントを発してたのに!


実は、観ながら、引っかかる部分はたくさんあった。
「これに顔出しした生徒や先生は大丈夫なの?許可取ったの?」とか。
でもかすかな違和感を、
「文化も違うし、高校生とは顔出しの抵抗感も違うし、ネット配信の作品は型破りなのが多いから、特別に許可取ったのかな…」
と、いつのまにか自分で自分を納得させていたんです。

振り込め詐欺の被害者になるときは、こんな感じなのか。

架空のイタズラ集団「ウェイバック・ボーイズ」の存在だって、ちょうど日本で、もっとひどいユーチューバー騒動があったから全く疑いもしなかった。


うっかり信じちゃって、友達に教えたり、拡散したあとで、恥をかいたことに気付いて「うぎゃー」と頭を抱えるところまで含めて「ハノーバー高校落書き事件簿」は完璧な形で決着した。

逆に、映画に詳しくて、
「このパターンか」と感づいてしまう人は、ここまで見事に騙されないし驚きも味わえない。

「俺は完璧に事実だと思って騙されたんだぜ!」
って自分のマヌケさを自慢したいような、不思議な気持ち。
忘れられない一作になった。

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悪質ユーチューバーのドキュメンタリー「アメリカを荒らす者たち」鳥肌モノの出来!

NETFLIX独占放送のドキュメンタリードラマ「アメリカを荒らす者たち(American Vandal)」に鳥肌。

2016年、ハノーバー高校の教職員の車27台にペニスが落書きされた。
犯人として退学処分を受けたのは、生徒のひとりでイタズラ集団「ウェイバック・ボーイズ」のディラン。
簡易トイレを倒したり、家族連れの父親のズボンを突然下ろす動画をあげて、再生数はさっぱりだがヒーロー気取りの悪ガキだ。

あまりにも強烈なトレーラー映像(英語)

ディラン本人は否定するが、学校のみんなが犯人はディランで間違いない、バカだから自業自得だ、という空気一色。
その中、同級生のピーターは真実を知るために聞き込みを始めて、ドキュメンタリーの撮影を始める。

問題児のディランと、優等生のピーター。
共通点は動画製作で自分を表現すること。
ピーターの動画は話題になり、励ましや罵倒、真犯人の推理コメントなどが押し寄せ、大きな騒ぎになっていく。


ディラン率いる「ウェイバック・ボーイズ」は、ペニス落書き事件には関わってないと証言。
「なぜならその時刻に他のイタズラをしていたから」と、あきれたアリバイを主張した。
証言通り、近所の老人にイタズラ電話をする動画が残っていたが、途中でディランは抜けており、その間に落書きは可能だった。

ピーターは聞き込みをして、SNSの動画から容疑者を絞り込んでいく。
日本の高校はここまでオープンじゃないだろうけど、パーティ動画や、クラスメイトを誘惑するインスタ画像がガンガン出てくる。

え?え?アメリカの高校、いまどきの若者ってこんな!?
一気飲み、バイト中の盗み食い、ガンガン出てくる。会話もゲスくて、あの女を狙ってるとか誘惑されたとか、そんなことばかり続く。

ピーターの何が偉いって、ひょろいメガネの優等生なのに、いじめっ子タイプのディランや大人たちに一歩も引かない。
「どんなに酷いやつでも、やってない罪を着せられることは間違いだ」
と取材を続ける。こいつカッコイイ。

そして、事件前に大勢がパーティーで騒いでいる動画をチェックしていると、そこに重要なアイテムが映っているのを見てしまう。


「悪人ディランと善良な生徒たち」のはずが、インタビューをすると、生徒も教師もふだんは口にしない悪意をぽろっと口に出す。
その瞬間、震える。
自分も善人側にいるつもりでも、人を憎んだことがないはずはない。子供のころに憎かった奴のこと、傷つけてしまったかもしれない人のことを思い出しそうになる。

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今週の「新スター・トレック」感想とティーパックマン

シーズン3 
16話「アンドロイドのめざめ」

いやー、ぶっ飛んだ。「新スタートレック」シーズン3。
これまでアンドロイドのデータ少佐の「人間になるため人間がやってることを体験するシリーズ」はあったけど、

人間らしく楽器をやってみよう、
人間の笑いを学んでジョークを言ってみよう、
人間の感情を知るためシェイクスピアを演じてみよう、と来て。いきなり

スクリーンショット (11)

部屋で勝手に作ったこの子を連れてくる。

「なぜ事前に相談してくれなかった」
「子供をつくるのに、事前に艦長の許可を取っている人間はいません」


ジョークも、絵を描くことも、子育ても。
「人間が人生を充実させるために行うこと」で同じように認識していた。
全ての生命は子孫を残そうとするから、自分もアンドロイドなりに「子供」を作りました。
過去の経験からいって、健康な子供ができた報告をすると祝福されると予想していたようだ。

また、子供の異形感がすごくて感情移入しづらい!
「お人形」だったらほほえましい話で終わるんだけど、人間とアンドロイドの違いをデザインで「ドン!」と突き付けてきた感じ。
ロボットと友達のようになろうって物語はたくさんあるけど、こいつ愛せますか。

外見と役割を作り直して「介護ロボット」なら共存もできそうだけど、このまま子供が子供を製造していったら、ぶっちゃけ厄介。
人間は醜くても働いてなくても、殺していい理由にはならない。でもアンドロイドのスイッチ止めることには、それほど罪悪感がわかなそう。普段考えないことを考えさせられる。
アンドロイド親子の愛情のようなものを見つつも、じわっと恐怖も感じる。

子供はこのあと、自分で自分の外見と性別を選ぶ。
ゲームの主人公設定みたいに、無難に人間目線から感情移入できそうな人間の女の子を選んで、学校やバーを体験していくけど、やっぱりお父さんと同じで、人間より有能だけど人間になれず、生後何週目か何か月か、そのぐらいでもう生きる意味や自分の限界にぶつかってしまう。

スクリーンショット (12)
左側にいるのは、初期シリーズで黒人女性が主要メンバーになったのを見て大喜びした(らしい)ウーピー・ゴールドバーグ。


他にもデータ少佐回は印象に残るものが多くて、宇宙の悪徳商人に「モノ」として奪われ、現存する唯一のベースボールカードといっしょにコレクションされかけたり、

テレパシーで全ての思考を読み取ってしまう男に、「気持ちが入ってこない。静かで落ち着く」という理由で気に入られて、とてつもなく危険な旅に同行することになったり。

今、スタートレックデビューしたばかりだけど、数カ月前の自分に「アンドロイドつっても、単に白塗りの人が演技してるだけやん!」って笑われたらちょっとムッとする。




今週のキン肉マン「スペイン茶会事変!!」の巻
タイトル(笑)

こちらから無料で読めます

人気が盛り上がってからの新シリーズで闘う一人目がこいつって、やっぱり勇気ある展開だなあ。

今回はスノボを思わせる動きを見せるんだけど、この超人が初登場したとき、作者もデザインした子供も、スノーボードの存在を知らなかったはずだ。
今の時代までねばった。
ティーパックマンが、というかゆでたまご先生が。

スノーボードのまま突っ込むんじゃなくて、ワンクッション置いて新技に移行し、出尽くした感じで来週はお休み。
まだ沸騰するのか。出涸らしなのか。
インドが紅茶の国でもあるので、カレクックと共に、頭上に食いもん乗せてる奴同士の友情が見れるものと思っている。

8月27日の雑記 NETFLIX版デス・ノートに隠れて配信されたマリファナコメディ「ハイ・ライフ」

漫画原作の映像作品ってさ、キャストが似てなくても別にいいですよね?
映画作ってる側は、原作ファン採点のそっくりさんコンテストをやりたいんじゃなくて、映画作ってるんだよ。

そのことを強く思ったのが実写版「アカギ」で、あの時代に銀髪の少年ってもう不思議な奴じゃん。
相当オシャレに気を配ってる奴じゃないか、周りは誰も髪形に触れないのか、とか余計なこと考えてしまう。
むしろ「アカギ」を忠実に再現するなら、ぼっさぼさor坊主にした方が、作品に忠実ということなのでは…とか思ったけど…まあいいや。


ネトフリ版デスノート感想です。
物足りなかった。

シアトル在住の高校生ライトは、死神リュークに、名前を書いた者を殺す「デス・ノート」を渡される。
強大な力を持ってしまった高校生は、テロリストや誘拐犯を次々殺して「神」とあがめられる。

秘密を打ち明けた彼女とネット掲示板を見るシーンが一番興味深かった。
「こいつはこんな罪を犯しました!殺してください!」
ライト信者たちによって、ずらっと犯罪者たちの情報が書かれている。
正義のために片っ端から殺しちゃおう、ぐらいの勢いの彼女に対して、ライトは、いやいや…本当にそんなことをしたのかわからないし、簡単に殺していくってのも…と悩む。

ライトに対して、天才黒人探偵「L」と謎の東洋人WATARIが迫る。
この2人組のビジュアルが強烈。全身タトゥーと変な髪形のワタリが死神よりインパクトあって、「シャーロック」みたいにこのコンビの活躍ならもっと見てみたい。

「L」がライトに会うときの推理は頭脳的というか、笑ってしまうような推理で、
「こいつ、それだけのヒントでよく真犯人まで迫ったな!?」と。
一方的に強いライトを見るだけで面白くないからとリュークがヒントをくれるとかなら納得いくけど、
犠牲者は中継の死角で何かされたとか、検出されない新種の薬物を摂取したとか、常識的な可能性は全て飛び越えてデスノートの力を嗅ぎ付けてくるっていう。

単純に殺すだけから、応用編として行動を書き足したりノートを破ったりするまでも1本の映画の尺に収めないといけないので、ちょっと無理した印象。




実はデスノートと同日、まだ序盤しか見てないけどNETFLIXで強烈な作品が配信されたんです。
「ハイ・ライフ」というコメディ。
ネット配信でしかできない、医療用大麻販売を営む一家のホームコメディ!
おなじみの「HAHAHAHAHA」って笑い声の演出が入ってる。
英語と現地の空気を知らないので、面白さの何割も理解できてないのが悔しい。

題材的なアレなのか、日本版がなかった。
海外版トレイラー


スタッフをまとめるのは、日本人でいえば樹木希林みたいな強烈なかあちゃん。
かつて反抗の象徴として大麻を吸っていた世代。医師の許可さえあればマリファナを買える時代に寂しさも感じている。
(このへん、詳しい制度のことはわからない)

他、イラク戦争に参加した、明らかにアメリカ側じゃなさそうな元軍人、
「いわゆるアジア人枠よ」とメタネタをぶちこむ中国娘、
さらに、有名企業への就職を蹴ったエリートの息子が帰ってくる。

マリファナは合法になったから、ライバル店でひしめきあうはず、
うちみたいに昔から細々と営業している店は潰される、大規模なチェーン展開をしようと息子が提案して、家族で対立する。

「大麻を通じて権力と戦ってきた、自分が権力を持つ側にはなりたくない」
と主張するかあちゃんは、さっそく夫婦間のストレスがたまっている客を大麻で解決。

たまに奇抜な演出はあるけど、テーマの突飛さだけで始まった企画って感じじゃない。フルハウス観てるみたい。
海外でのドラッグと人の距離感みたいなのを学べそうな気もする。これは注目作。



アマゾンって、取り扱い商品なんでもいいのかよ。謎。

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「新スタートレック」シーズン3から一気に面白くなってくる説は本当なのか


25日のハリウッド版デスノート配信の前に、海に行く予定もキャンセルしてNETFLIXで新スタートレック鑑賞だ!

シーズン3に入って、2017年の世界情勢と重なるような「ロミュラン帝国」との一触即発の事態が続く。
制作環境が変わったのか、映像がリッチになって、1話ごとの深刻さが増した。


「守護神伝説」では、文明の進んでない惑星を調査中に、ワープする姿を見られたクルーが神と勘違いされる。
異星の文化に干渉しない方針なのに、このままではやがて宗教として確立されてしまう
神って、ほんとは見間違えひとつが起源かもよ?って宗教に対する皮肉も入ってて面白かった。


緊張状態にある「ロミュラン帝国」関連のエピソードは、よく1話にいろんなテーマ詰め込むなあって感心する。

敵対していた「ロミュラン」から亡命してきた兵士が、
「我々はお前らに大規模攻撃を仕掛ける予定があるから、今のうちにロミュランを先制攻撃しろ」
と情報をくれる。
だけど、もし嘘ならこちらが条約を破ることになる。相手に反撃させる口実を与えることになる。

さあどうする?この亡命してきた奴は信用できるのか?って話なんだけど、ロミュラン星人がシーズン1からずっと感じが悪いのが、ここにきて「効いてくる」。
傷の手当をしても悪口を言うし、出された酒を口にして、食べ物を自動的に作るマシンの性能が劣ってるとか、ひとつひとつ悪口を忘れない。

うわー!こいつめんどくせー!
とは口に出さず、他民族ともわかり合える日が来ることを信じる。

しかし、亡命してきた男の経歴を調べると、単なる一兵士ではなくて、過去にけっこうな数の命を奪ったことがわかるし、追求しても
「初めて子供の笑顔を見て、平和を願うようになった」
とか、正しいようなことは言うけど証拠はないし、やっぱり感じ悪いし(笑)こいつの処遇をどうしたもんか、最終的には艦長のピカードに全て委ねられてるんだけど、
芸術を学ぶアンドロイドとか、元々好戦的だけど冷静に振る舞ってきた民族とか、テレパシーを使える種族とか、
各クルーがそれぞれの立場から意見してくる。

積み重ねてきたエピソードが効いてきた。



プレミアがついていた「ハード・コア」実写映画化により再販。原作者はオールドボーイの人ですよ。
クレイジージャーニー高野秀行回は、人生で初めて仕事として文章を書いた回なので思い入れ有り。買いましょう。買いましょう。
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