あえて2DシューティングにこだわるHousemarqueの「マターフォール」を一通りクリアして

Housemarqueというゲームメーカーがある。
PS4の発売と同時にダウンロードソフト「RESOGUN」を配信して一躍有名になった。

PS4に期待されていなかった横スクロールシューティング。
「次世代機に、時代遅れのグラディウスみたいなのがあるぞ」と失笑気味の中、配信されたRESOGUNは傑作だった。

「弾撃って敵倒す」だけでも、丁寧に作ればここまで気持ちいい。
音も、振動も、敵が破壊されるときに粉々になって飛び散る表現も、ハイスペックマシンの性能をちゃんと使ってる。基本ルールはファミコン時代から大して変わらないのに、最新の機能を取り入れた最新の快感。

敵の攻撃を避けつつ、たまにいる人間を救助するとボーナスになる。
一度に多くの人を救おうとするとリスクが大きくなる「プロテクターモード」はシューティングゲーム史上有数の出来だと思う。ハイスコアを目指すほどややこしいことを要求されるルール設定が秀逸。


その後「ALIANATION」「Star Strike Ultra」が配信されて、
待望の新作「MATTERFALL」が1620円にて配信されて、一通りクリアしたところ。

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この人たちが作るゲーム、毎回似てるんだ。
横スクロールになったり、戦闘機が人になったりはするけど、荒廃した未来が舞台。
連続して倒すとスコアの倍率が上がって、敵も味方もやられるとコナゴナになる。最初は驚いたコナゴナ表現だけど、今は「おっ、お約束のやつ来たな」ぐらいの喜び。

毎回、生存者を助けるとボーナスが入る。
敵を倒すより人命救助のほうが「いいこと」とされている。このあたりが憎めない。

新しい要素としては、「マター」なる物質をまいて足場や壁を作れる。

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右上の青く見える場所にマターで壁を作る。
通り抜け不可能に見える大量の敵がいる中でも、マターで壁を作って通り抜けたり、レーザー光線が迫ってきてもマター壁で防ぐ。

あと、L1で敵弾を無効化できる。ときに空中ダッシュしながら敵に突っ込んでマヒさせる。
ロックマンの精神的続編「マイティNO.9」を思わせるアクションだ。

相変わらず気持ちいい瞬間はある、平均以上のクオリティはある。
一見無理な敵の攻撃を、慣れるとパズルのように手際よく防いで、少ないライフを維持して突破できる。
ただ、マターで壁を作れる場面が限られていて、操作が複雑になった割に、それに見合う快感がもたらされないというか。
全体的にごちゃごちゃしていて、お得意の敵が砕け散る描写も、画面のごちゃつき感に拍車をかける。

ずっと70点ぐらいの面白さはあるのに、
「RESOGUNで90点取った子なんだからもっとすごい展開があるだろ、もっとできる子だろ!」
と思ってるうちに終わってしまった。

ロード時間中に設定の解説とか入れればいいんじゃない、とか
クリア時間の速さを求められるのに、人が隠れてるから寄り道をして人を探すことになる。どっちかにして、とか
カメラ寄りすぎのエリアとか、ちょっと残念。

ただ、次回作があれば絶対発売日に買うし、相変わらず期待してるけどね。1回傑作を作っちゃった「できる子」なんだから。




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穴だらけの英語力だから、忘れられない旅になる。 PS4「タイポマン」クリアレビュー

PS4ダウンロードソフト「タイポマン」クリアレビュー!

アルファベットからデザインされた世界で、キャラクターを動かし、言葉の力で進む横スクロールアクションパズル。
序盤で詰まる可能性もあるし、いきなりのバグもあったけど、忘れられないゲーム体験になった。

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主人公のできることは、移動、ジャンプ、「文字を動かす」だけ。
行き先が障害物でふさがれていても、近くのアルファベットを持ち上げて
「MOVE」「UP」「RISE」
などに並び変えることで、壁がゴゴゴと動く。

難しそうだけど、そこに落ちてる文字を並べ替えることで正解ができるので、意外と行ける。
むしろ英語で育ってない人が数人集まって、思いついた単語をああだこうだ言いながらプレイするほうが、
「うわ、クリアできちゃった!」
と、ネイティブ以上の達成感を味わえるのでは。

序盤の難所は「GAS」から有毒ガスが出ているところで、Pを置けばGASP(吐き出す)になって通れるようになるところだけ。英語圏なら小さい子でもわかるんだろうけど苦戦した。

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正解の言葉以外の組み合わせでも、適当に作った単語で意味が出てきたり、ゲーム側が反応してくれるのが楽しくて。
「OLD」なら画面全体がセピア色になったり、「BAD」なら主人公の顔つきが悪くなったり。
クリア後にもそういう遊び方メインにやり込める。
発見した単語数をオンラインランキングで競える作り込みっぷりだ。


それでも行き詰まった、英語が苦手な方のために、メインメニューから「ヘルプ」の項目がある。
このページがゲーム中で一番好きなところだ。

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ヘルプの項目にはこれ1ページのみ。
ネイティブではないあなたは、単語を調べてみましょう。思いつく限り入力してみましょう。

「何よりも、楽しみながら英語力をつけることができます!」
今のあなたは苦しいのではない。楽しみながら学習しているんです! と自信に満ちた言葉を聞かされて帰される。

よほど自分の作ったゲームに自信がないと、こんなページ作れない。
作り手は「これはネイティブ以外でも楽しいものだ」と思って作ったし、同じことを思って日本語にローカライズした人がいる。
もっと解放のバリエーションがあれば…とか、100点満点ではないんだけど、なんとも忘れられない一品だ。


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「ヘビーレイン 心の軋むとき」に責任を感じさせられる

PS3から4へリマスターされた「HEAVY RAIN 心の軋むとき」クリア!

次々と殺人を犯しては、現場に折り紙と花を置いていく「折り紙殺人事件」が発生。
最新の調査ツールでデータを収集していくFBIの刑事、アナログな手段で1人づつ犠牲者の家族にアプローチする探偵など、複数の登場人物が犯人を追う。

主人公も、大切な息子をショッピングモールの人ごみで見失ってしまう。
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選択肢が焦りで揺れて、時間とともに変化する。


メジャーな映画だと、序盤で大男がヒロインに襲いかかっても、
「なんだかんだで死なずに、機転をきかせて逃げるんだろう」とか、過去のお約束から、安心した上で観ていられる。
悲惨な展開になっても、それは作り手がそうしたもので、観ている側が責任を感じることはない。

ヘビーレインは「ゲーム」だ。
ぼくらはゲームを信用していない。どんな救いのない結末に分岐するかわからない。
自分のミスのせいで犠牲者が増えるかもしれない。
用意された何通りかの中から選ばされただけにも関わらず、
「こうなった責任が自分にある感じ」が確かにあって、嫌悪感でたまらなく、それでも途中でやめられなくなる。

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たとえば、映画でよくある、互いに銃を突きつけ合うシチュエーションになる。
相手は興奮状態。どうやら情報を持っている。いつ撃たれるかわからない。こちらもいつでも発砲できる。

なだめる、怒る、駆け引きをする。選択肢が出てきて、つぎつぎ選ばされる。
相手が落ち着いてきた。このままなら無事に終わりそうだけど、まだ何をしてくるかわからない。
そこに、他にも武器になりそうなものが視界に入ってしまう。

さあどうする?どうする?これなら?それで正しかったか?
次々とゲームに問い詰められる。

容疑者から暴言を吐かれる。暴力で返すか、我慢するかを問われる。
我慢。
すると相手はどんどん侮辱を重ねてくる。
むしろこいつには手荒な行為でやり返した方が、最終的には子供たちの命を救うことにつながるんじゃ…と、思わせるところまで来る。迷っていると選択肢が消えていく。

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実際に凶悪事件の捜査ってこんな?とか、思うことはあるけど、とにかくプレイヤーの焦らせかたが上手い。
その質問、事情聴取、急に答えられるわけないじゃないってところを鋭く突いてくる。

自分のせいでまずい展開になってない?なってない?とプレッシャーがきつくなってきて、息苦しくなったところでゆるめられ…の繰り返し。
クリア後には「あそこどっち選んだ?」と、生還者たちといろいろ語りたくなる。

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ゲームシステムとストーリーが完璧に調和した「アンフィニッシュド・スワン」

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母は、絵を描くのが好きだけど、完成させるのが苦手な人だった。
家には未完成の絵ばかりがあった。
母が死んだとき、モンローはたくさんの絵の中から、未完成の白鳥の絵を持って施設に入った。

PSプラスで無料配信中の「アンフィニッシュドスワン」。
未完成の白鳥に誘われた少年、モンローになって、主観視点で進行するゲーム。

オープニングが終わると、真っ白な空間に放り出される。
適当なボタンを押すと、黒い絵の具がまかれる。ペンキかな、インクかな?まあ絵の具としとこう。黒い絵の具をまく。
それによって、真っ白な空間に色が付いて、どこが壁でどこが足場かわかってくる。目印になった白鳥の足跡に誘われて、モンローの主観視点で進む。
かなり広いようだ。適当に塗り散らかしながら、足場を見つけては、また違う空間に出る。

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ゲーム画面は、絵の具をまき散らした、描きかけの絵のようになる。
絵を完成させるまで描くのが苦手だった母の面影を追って、
プレイヤーが操る少年もまた画面を汚し、描きかけの絵を残すようにして進んでいく。

ストーリーとシステムが一致してて、これだけでもう、見事!天才的ゲームデザイン!

冒頭こそ真っ白だけど、この展開がずっと続くのはさすがに退屈かと思わせてから雰囲気を変える。敵を倒したりはしないで、軽い謎解きと、物語のページを探す軽い収集要素あり。

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一部で操作しづらい場面もあるけど、白鳥に誘われたモンローは、夢のような幻覚のような絵本のような世界を旅して、最後にちゃんと「こうなりました」で物語が閉じる。

芸術的な空気を残して終わりじゃなくて、きちんとフィニッシュ。
考察の余地も残しながら、見事な着地。


制作は、このゲームのあとに「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」で、新たな主観視点ゲームの可能性を見せてくれるジャイアントスパロウ。
2作品とも、年単位の製作期間をかけた、3時間ほどで終わるゲーム。
あわせてプレイすると、この製作チームが次回作で何を見せてくれるのか、より一層ハードルを上げて待ってしまう。

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「アケアカ 2020年スーパーベースボール」が楽しい

正統派RPGが少ないとか、硬派なアクションが少なくなったとか、よく言われる。
だけど、「2020年スーパーベースボール」のほうが少ない。
馬鹿スポーツゲーが少ない。
「無邪気に思い描いた未来」が少ない。

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PS4で配信された「アケアカ 2020年スーパーベースボール」。
1991年のゲーセンのゲームを移植したもので、アーマーを装備した男女やロボが野球をするゲーム。
ゲーセンが元なので異様にテンポがいい。
ファインプレイで所持金をゲットし、選手をパワーアップできる。
逆に、敵の選手をデッドボールで故障させれば、罰金を支払うかわりに相手を最低ランクの野球ロボに交代させることができる。

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球速が速いし、(250キロとか表示される)フライには落下点に選手がスタンバイしてるから、バンバン攻守が入れ替わる。

さらに「キャラバンモード」も追加。5分間で何点取れるかで競う。
試合開始からリアルに5分なので、少ない球数で打たせて取ることがより重要になる。
最後はわざとデッドボールをよけず、ランナーをためて一発を狙う。

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これぐらいの、軽く遊べるスポーツゲームが少なくなった。
シミュレーター並みに本格派のスポーツゲームは、もう素人には扱えない。
レースゲームで車のカスタマイズはともかく、ちらっと見える運転手の肌の色から設定しないといけないものまである。


僕のスポーツ基礎知識はゲームと漫画で得た。
プロレスのリングの硬さを知らないのに、変にマニアックな知識が入ってたりするのも、TVやゲームの影響だ。

今当たり前のように楽しめているスポーツ中継や芸術作品も、知ったきっかけは他愛もない、歴史に残らないようなゲームや漫画だったりする。
そのことを、大人になると忘れてしまう。

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